奥田佳道(音楽評論家) ・【クラシックの遺伝子】
*ジョージ・ガーシュウィン ミュージカル「ショーガール」から「アイダ」 ベニーグッドマンのクラリネット ベニーグッドマンクインテッド 1945年の録音
ジャズの遺伝子2021年バージョン。
ブルーノート スケール はメジャー・スケール(長音階)に、その第3音、第5音、第7音を半音下げた音を加えて用いるもの。 その音がどことなく物悲しい雰囲気を帯びていたため、ブルースの語源であり「憂うつ」を意味する「ブルー」の名称で呼ばれ定着したとされる。 1920年代のポップス、ジャズは当時のクラシックの人たちを魅了した。 ポップス、ジャズの人たちもクラシックの影響を受ける。 タンゴ、サンバ、南米の響き、シャンソンなどもクラシックの人たちを魅了した。
作曲家バルトーク 「コントラスツ」 ヴァイオリン、クラリネット、ピアノのための作品。
ヴァイオリンはヨーゼフ・シゲティ、クラリネットはベニーグッドマン、ピアノはバルトーク自身のことを考えて書いた。
*「コントラスツ」 第三楽章の部分
フランスのラヴェル、ロシアのラフマニノフもジャズやアメリカの新しい音楽の息吹を感じていた。
1920年代はラジオが放送されアメリカの文化とヨーロッパの文化が電波を通じて行き来する。
ラヴェルのオペラ 「子供と魔法」 コミカルでファンタジックなオペラ。 ラヴェルが初めてジャズを取り入れた作品。
ラヴェルが晩年作曲したヴァイオリンソナタ 第二楽章はブルースなんです。
*ヴァイオリンソナタ 第二楽章の一部
ラヴェルはガーシュウィンと交流がありました。
*「パリのアメリカ人」 ジョージ・ガーシュウィンが作曲した交響詩 クラクションの響きがある。
今年亡くなって50年のロシアの作曲家 ストラヴィンスキーもジャズに魅了された作曲家の一人です。
*「サーカス・ポルカ」 ストラヴィンスキー作曲 ストラヴィンスキーに象のためのポルカを書いてほしいといったのは象の振り付けをまかされていたジョージ・バランシン(20世紀のバレエに多大な影響を与えた。) シューベルトの軍隊行進曲が実はベースになっている。 ジャズっぽいメロディーになっている。
*「スカラムーシュ」 ダリウス・ミヨー作曲の楽曲。ピアノ二重奏の版、アルト・サクソフォーンまたはクラリネット独奏とオーケストラ(またはピアノ)の版がある。
*「バラ色の人生」 作曲:ラ・ヴィ・アン・ローズ 歌:エディット・ピアフ
*「パリの空の下」 作曲:ユベール・ジロー クラリネット:ダニエル・オッテンザマー
フランス映画『巴里の空の下セーヌは流れる』の挿入歌でもある。