奥田佳道(音楽評論家) ・〔クラシックの遺伝子〕
ニューイヤーーコンサートをクラシックの遺伝子版で、昔聞いたな、歌ったなあ、弾いたなあという名曲を惜しげもなくお送りしたいと思います。
ワルツ王ヨハン・シュトラウスの名曲、「春の声」春の訪れ春の喜びを歌ったワルツ。
*「春の声」 作曲:ヨハン・シュトラウス 1989年のウイーンフィル ニューイヤーーコンサートのライブ録音
1989年はベルリンの壁が崩壊した年。 この年の夏にカラヤンが亡くなる。
女性たちのうわさ話やおしゃべりからヒントを得たというヨハン・シュトラウスの「トリッチ・トラッチ・ポルカ」 ペチャクチャとしたおしゃべりという意味、トリッチ・トラッチというのは当時の雑誌の名前でもあります。 ヨハン・シュトラウスは大スターだったので噂話を雑誌が載せるわけです。
*「トリッチ・トラッチ・ポルカ」 作曲:ヨハン・シュトラウス 1992年のウイーンフィル ニューイヤーーコンサートのライブ録音
19世紀終わりから20世紀にかけて、ベルリンやウイーンで活躍したフランツ・レハールの懐かしい名曲、ワルツ「金と銀」 ミュージカルや映画音楽に絶大な影響を与えました。
*「金と銀」 作曲:フランツ・レハール 1902年1月27日、ウィーンのゾフィエンザールにて行われた舞踏会でレハール自身の指揮で初演。
オペレッタ『メリー・ウィドウ』の愛の二重唱 レハール没後、50年の1998年にオーストリアの温泉保養地バートイシュルで行われたレハール・ヴィラのコンサートでの演奏。 ディユエットの曲をそれぞれのパートを大スターたちが歌い分けます。
*オペレッタ『メリー・ウィドウ』ワルツ 「唇は黙しても」 テノール:プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラス ソプラノ:アンドレア・ロスト、エヴァ・リント
2023年はラフマニノフ 生誕150年 亡くなって80年
ルーマニアの作曲家、ヨシフ・イヴァノヴィチのワルツ「ドナウ川のさざなみ」 エミール・ワルトトイフェルが1886年ごろに編曲 1889年に開催されたパリ万国博覧会で演奏された。 日本では、田村貞一が作詞した『ドナウ川の漣』が1902年(明治35年)に慶應大学で斉唱された。
*「ドナウ川のさざなみ」 作曲:ヨシフ・イヴァノヴィチ