尾野真千子(俳優) ・おかえり糸子!『カーネーション』から10年 ~岸和田市ファンミーティングより~
『カーネーション』は2011年10月から放送された連続テレビ小説で、世界的ファッションデザイナーコシノ三姉妹を育て上げた母の越野綾子さんをモデルに、着物の時代にドレスに憧れた少女がミシンの修業をして洋装店を開業し、娘3人を育てながら人生を切り開いてゆく姿を描いています。 主人公小原糸子を演じたのが俳優の尾野真知子さん、糸子の父親善作役に小林薫さん、母親の小原千代役には麻生裕未さん、幼馴染の勘助役に尾上寛之さん、夏役の栗山千明さん等がドラマを彩りました。 先月ドラマ10年を記念して開かれたファンミーティングでは10年経っても色あせない『カーネーション』に対する思いを尾野真千子さんが語ってくれました。 (プロデューサー 城谷厚司)
尾野:「糸ちゃん」と呼ばれて最初はうれしいけど、知ってくれる人が段々増えてくると日に日に怖くなってきて、私は大丈夫なかなと、いろいろ考えました。
城谷:あのドラマがプロデューサーとしての原点になりました。 自分の中ではまだ続いているような感じがします。
古原直子役の川崎亜沙美さん登場。 地元の作品が出来上がったのが一番うれしいです。
三姉妹からのメッセージを読む。(コシノヒロコ、ジュンコ、ミチコ)
尾野:嬉しいです。 今でもこうして『カーネーション』を愛していただけることはコシノさんたちのお陰だと思っています。 こんな幸せな女優はいないと思っています。 共演者はいまだに家族としか思えないところがあります。 勘助が好きで一番かわいらしいと思っています。
城谷:関西を舞台にしたドラマであるということで、出来るだけ関西の人を出そうと思いました。 岸和田弁と言うハードルもあるので、大阪の人にも来ていただきました。 糸子にイメージしていたのは、啖呵が切れる人と言うのがまず第一の条件でした。 オーディションで入ってきた瞬間「糸子」がいるなと思いました。
尾野:メイクさんが「あんたで決まりや。」と言って送り出してくれました。 それが自信になりました。
城谷:勘助の役割は、幼馴染ではあるんですが、糸子のように夢をどんどん追いかけてゆくことはできないけれども、糸子に憧れている。 普通の人から見た視点を描くのが勘助だった。
尾野:幼馴染であるので、こいつのことは何でも知っているという気持ちだったので、心を失くして帰ってきた時に、ほんまにあの子は心を失くしてしまったんです。 役に入ってしまったんです。 私まで入り込んでいってしまいました。 糸子の父親善作役は、このお父ちゃんでよかったなあと思いました。
城谷:ドラマの前半は糸子が父親を乗り越えてゆくというところがテーマでした。 乗り越える壁が高ければ高いほどいいと思っていました。 一番怖い人にお願いしました。小林薫さんでした。
尾野:頬を叩かれるシーンがあり、事前に「本気で行くぞ」と言われて、叩かれましたが手の跡が赤くつくとは思ってもいませんでした。 ついている間にすぐ次のシーンへ行くぞと言われて忙しかったです。 回りの役の人はその件については知らなかったのでびっくりしていました。 花村喜一役の國村隼さん、糸子にとっては大きな出会いです。 デザイナーとしての道をスタートする。 デザイン画を見せるシーンで駆けよって行って、滑って転んで前歯を折りました。 床が大理石で下駄だったので。 一日だけ休みました。
城谷:脚本を読むのが楽しかったですね。
闇市の会の人が登場。 闇市のシーンに登場。