2021年12月11日土曜日

寺内順子(シンママ大阪応援団・代表理事)・シングルマザーの"実家"ができました

 寺内順子(シンママ大阪応援団・代表理事)・シングルマザーの"実家"ができました

シングルマザーを「シンママ」と呼んでそのSOSを受け止める「シンママ大阪応援団」が生活に困窮する母子家庭を物心両面から支える活動をしています。   およそ4年前のこの時間に紹介した時に、「シンママ大阪応援団」は単にホームページの名前で寺内さんが民間団体、大阪社会保障推進協議会の事務局長を務めていたことから、大阪社保協に間借りをしていました。  その後2018年春に一般社団法人化を実現させて独立、大阪市内で家を借りて念願の拠点 ZIKKA(実家)を設ける事にも成功しました。   ZIKKA(実家)はシンママと子供たちのいわば帰る場所で、寄付によって集まった食材を使っておいしい料理を食べたり、宿泊したりして、ほかのシンママたちと語り合い元気を充電する場となっています。   どのように運営されているのか、伺いました。

(参照:https://asuhenokotoba.blogspot.com/2018/01/blog-post_20.html ) 

組織的に団体運営することになり、理事さんには弁護士、司法書士、保健士、精神保健福祉士、社会福祉士、坊さんもいます。   シングルマザーと子供たちの自立した生活と心のサポートを目的とした事業をしますという事が明記されています。  日常生活支援事業、法的対応支援事業、居場所作り、仕事作り、居住支援事業、ママたち、支援者たちへの講座、広報活動、情報発信などをしています。  2018年4月には念願のZIKKA(実家)を設ける事にも成功しました。  そこで一番よくやっているのがご飯会でみんなが食べながらしゃべるという事をやっています。   子供はゲームをしたり漫画を読んだり、YouTubeを見たりして遊んでいます。   相談ごとを受けたり泊りにくる子もいます。  家にいられない女の子の緊急一時保護もやっています。 いろんなことをやっています。 サポーターが440人ぐらいいます。  食糧支援、電気器具類が壊れた時の代用品支援、などもしています。  ボランティアでやっていただています。 

大阪社会保障推進協議会というところが、2014年に生活保護問題で、全国調査の取り組みを行い、その一環で生活保護ホットラインというものをさせてもらって、或るシングルマザーと出会ったのがきっかけでした。   夫のDVから逃れて、離婚調停中で赤ちゃんを抱えて困窮していた。  そのお母さんとお付き合いするなかで、シングルマザーの困難さを知り支援活動をしたいと思ってスタートしました。

多いのが夫、パートナーからのDVです。   暴力よりも相手を傷つける言葉を毎日するとか、生活費を渡さない経済的暴力、友達になどに会わせない社会的暴力、性的暴力など、自分の支配下に置く。   お金がないのでなかなか逃げられない。  東北地方で1月の雪に中にママと赤ちゃんが置き去りにされたというケースもあり、警察を通してうちに結びついたというケースもあります。  逃げる先が本当の実家であれば、子育てなど協力してもらえるが、うちに繋がるママさんはそれがないので、働きだすが、子供を預かる保育所がなかなかない。  子供が小さいのでフルタイムで働けない。 

2014年ホームページ「シンママ大阪応援団」を立ち上げました。  最初は来なかったです。   コロナ禍で学校が休校になり、子供たちが家にいるようになり困難になり、飲食、旅行関係で働いていた人たちが仕事が無くなったり、勤務の縮小等で収入が減りました。   子供に満足に食べさせられないで、悲鳴にも似たSOS、なんでもいいから食べるものを送ってほしいという問い合わせが物凄く増えています。  

米5kg、玉ねぎなど日持ちする野菜、菓子、缶詰め、衣類、布団(中には要望がある)、カイロなど(暖房がない)など月2回送っています。  スペシャルボックスと呼ぶようになりました。   コロナ前は62世帯に送っていましたが、2021年11月には170世帯に送るようになり約3倍になりました。   ママさん達からものだけではない励ましをいただいたという事で感謝の手紙を頂いています。   子供たちが凄く喜んでいますという手紙も受けます。   旅行にも行けないような子供たちなので、京都に行ったり、花見を見に行ったりとかいろいろな企画をして楽しんでもらうような行事をしていますが、コロナで出来ないのでスペシャルボックスに全力を挙げています。    ZIKKA(実家)に集まるのも少人数づつという事になってしまいます。   何かを食べながら、何かをしながらというのが打ち解けるコツになります。    

「大丈夫?」より「ごはん、食べよう!』2020年に出版しました。   レシピ本です。手作りケーキは特別な思いがあるようです。(誕生日を連想するとか)   一番人気は鳥のから揚げでした。(子供よりもママたちが沢山食べます。  お腹がすいているんだと思います。 家では子供優先)  感想文も本の中に記載されています。  

「シンママ大阪応援団」のスタンスは、何も言わず、何も聞かず、ご飯食べよう、月に一回必ずボックスを送る、本人がボックスは卒業しますというまではボックスは送り続けます。   ママ達にはメッセージをくださいとお願いしています。   だんだんにその方を理解できるようになるのでフィードバックの参考にもなります。    来年度はママたちが就職できるようなスキルを勉強する機会とか、荒れてきている子もいるので子供たちへのケアも取り組みたいと思っています。  政策提言、国の制度、自治体のサービス向上などの活動もたいし、シンママ大阪応援団を全国にもっと作っていきたいです。  今、熊本、福岡にもあります。