2023年2月13日月曜日

DJ KOO(ミュージシャン・サウンドクリエーター)・〔師匠を語る〕 小室哲哉

 DJ KOO(ミュージシャン・サウンドクリエーター)・〔師匠を語る〕  小室哲哉

今月でデビュー30周年を迎えるTRFのリーダーDJ KOOさんです。  ボーカル、ダンサー、DJという画期的な編成で日本の音楽界に衝撃を与えたTRF。  CDの売り上げがトータルで2100万枚を超えて、送り出した楽曲は今も色あせていません。  そのTRFの作詞、作曲、プロデュースを手掛けたのが小室哲哉さんです。  DJ KOOさんに師匠小室哲哉さんについて伺いました。

DJは今年で42年目になります。  ヘッドホーンは身体の一部です。  普段は小室さんと呼んでいます。  人生を変えてくれたかたです。   

小室哲哉さんは1958年東京生まれ。  音楽ユニットTMユニットを立ち上げて、1984年デビューします。  渡辺美里さん、松田聖子さん小泉今日子さんなど多くのアイドルに楽曲を提供、作曲家としても活躍しました。    TRFの成功をきっかけにプロデューサーとしても注目を集め、篠原涼子さん、安室奈美恵さん、華原朋美さんglobeなど小室さんが手がけたアーティストが次々にミリオンヒットを連発し、社会現象を巻き起こしました。   2018年にいったん引退を宣言しましたが、2021年に復活、音楽プロデューサー、作詞家、作曲家、編曲家、キーボーーディスト、シンセサイザープログラマー、ミキシングエンジニアなどの活動に加えて、現在は理化学研究所革新知能統合研究センター客員主管研究員としてAI、人知能による作曲サポートの研究にも携わっています。  

1991年の暮れに、イベントがありそこで初めて小室さんにお会いしました。  DJの繋がりで声をかけてもらい小室さんを紹介してもらいました。   スタジオにある機材環境、沢山の機材に囲まれたなかで音を作ってゆく小室さんの姿が、アインシュタインのような、これから新しいものを世に送ってゆく科学者の様に見えたんです。  今まであった人とは全く違うオーラを持っている方でした。   小室さんが出す音が今まで聞いたことのない新鮮な音でした。   僕の音楽の世界観が変わりました。  「明日も見学に来てもいいですか。」とポッと声が出ました。   「いいよ」と言ってくださったので、毎日のようにスタジオに通いました。    それを機に機材選びなどにも一緒についてゆくようになりました。     DJが下火になって清掃業のアルバイトを始めました。    妻に小室さんについて行っていいか聞いたら、貴方の好きなようにやりなさいと、言ってくれました。  お金は入らないが小室さんについてゆく方を優先しアルバイトは辞めました。

「心・体・脳の整え方」という本を出版。  19歳でDJとして仕事を始め31歳まで続けてきました。  音楽を諦めるかなあと思う時期でした。  そんな時に1993年に小室さんプロデュースでTRFでデビューしました。     ボーカル、ダンサー、DJという画期的な編成で、大きな挑戦でした。  ダンサー、DJは大変でした。  小室さんを信じてずーっとやって行きました。   ファッションも流行の先を行くのを兼ね供えてのダンスミュージックという事でした。 小室さんがドレッドヘアー(アフリカンの象徴的なヘアスタイル)はかっこいいね、と言ったので翌日にドレッドヘアーにしてしまいました。(当時やってくれるところは余り無くて25万円かかる。)   

海外に一緒に行って音楽活動をするなかで小室さんとの距離もより近くなっていきました。スタジオも増えて3つになって、ミリオンヒットが溢れる状況になって行きました。    2018年1月突然引退を表明します。  相談はなかったです。  小室さんが決めたことなどですべ受け止める気持ちでした。  しかし寂しかったです。   2021年に再開と言う事で嬉しかったです。  大好きな小室さんの音が又聞けるという事は何よりも嬉しいです。   小室さんの言葉というのは特になく、そこの場面とか、小室さんの曲とかでみんなが感じてゆくというだと思います。   小室さんからのプレゼントは色々ありますが、ロンドンに小室さんと一緒に行った時に、奥さんへのプレゼントに、という事で靴を買ってもらいました。  気持ちにぐっと残っています。   

小室さんへの手紙

「・・・今年2月25日でTRF30周年です。 ・・・30代で小室さんと出会い、毎日朝までレコーディングして、その足でロンドン、ニューヨークへ行って・・・何かいろいろなことが集約された大きな渦巻きの中心にいるようなかけがえのない凄い時間だったと思います。・・・心から感謝です。 ・・・小室さんの視野に入れるようなDJとして、TRFのリーダーとしてこれからも頑張らせていただきます。  師匠の目に留まることは何よりうれしいです。   これからも健康第一でずーっと宜しくお願い致しします。  一緒にロンドンの街をあるける日を心待ちにしています。」