石井哲代 ・102歳、さびない鍬でありたい
石井さんは広島県尾道市に住んでいて、102歳。 今も一人暮らしで、愛用の鍬を持ち畑仕事をして野菜や花を育てています。 石井さんが若いころから大事にしている言葉は「さびない鍬でありたい」。 30年以上毎日日記をつけていて、その日記をもとに記者が取材をしてまとめた本「102歳、一人暮らし」が今年出版されました。 どんな日常を過ごしているのか、伺いました。
83歳から20年一人暮らしできました。 3年連動した日記でもう30年になります。 ①健康、長生きの秘訣が8つあります。 ②私らしく生きる五か条。 ③生き方上手になる五つの心得。
2021年3月2日の日記(3行日記) 迫川さんの日(迫川さんがお手伝いに週に一回来てくれる日) 掃除の後、大正琴をする。 (昭和18年から大正琴を始めている。 今も続けている。 春こうろうのとか、知床岬にとか・・・・) 午後は畑にも出られず。 雨も降る。 雨だから来る人もナイチンゲール。(訪問する人もいない。) 一日も暮れました。
常に畑は私が磨くところです。 今朝は6時半には起きました。 デーサービスに行って帰ってきました。
8つの健康、長生きの秘訣 ①動く(身体を動かすことは心がけています。 井戸水なので汲んで顔を洗ったりします。) ②入り子の味噌汁を飲む。(入り子は煮干しのこと。 出汁にして食べます。 カルシュウムもある。 朝ご飯はご飯に味噌汁 昔は味噌も醤油も作りました。 おやつも食べます。 一人で食べる時にも「頂きます」、「ご馳走様でした」と言って食べます。) ④?(③は?)畑仕事をする。(新年になったら「鍬さん、畑さん宜しくお願いします。」と挨拶をします。 ⑤生ごみは土に返す。(無駄を作らない。) ⑥脳トレに励む(漢字の書き取りをする。) ⑦声を出す。(20年前に亡くなった夫(良英)の写真と会話をする。 夫も小学校の先生で同僚で恋愛結婚でした。 仏壇では、お経は大きな声であげるようにしています。 夫は酒が好きで盃にお酒を毎晩お供えしています。 それを後でいただきます。) ⑧柔軟体操をする。(足を延ばして頭が足につきます。 立った状態で手が地面につきます。 寝る前にやります。)
3年日記をつけていて、去年は何をしたかなどが直ぐ判るので便利です。 3~4行程度です。 毎日よく食べよく寝てよくしゃべる。 地域に仲良しクラブを作りました。 大正琴、歌ったりなどします。 依頼され100歳の講演会をあり、歌(瀬戸の花嫁)から始まります。 柔軟体操もします。(吃驚します。)
上手に齢をとる極意。 ①嘆くより忙しく動く。 ②苦労のない人生はつまらない。 ③先の愉しみが張り合いになる。 ④機嫌良くは自分次第。(有難い人生にもなるし、つまらない人生にもなる。)
私らしく生きる五か条。 ①自分を丸ごと好きになる。 ②自分のテンポを守る。 ③一人時間も大切。 ④口癖は上等上等。 ⑤何気ないことを愛おしむ。
生き方上手になる五つの心得。 ①物事は表裏一体、裏と表がある、その場合は良い方に考える。 ②喜びの表現は大きく。 ③人を良く見て知ろうとする。 ④マイナス感情は笑いに変換。 ⑤手本になる先輩を見つける。
「歎異抄」を読んでいます。 人間修行の一つです。 一生懸命楽しむ。 自分だけ楽しむのではなくて、自分を通して人との楽しみ方も考えないといけない。 2023年の抱負で書道で字を書いています。 「無事」と書いています。 又とない人生なので、一瞬一瞬を愛おしんで大事に生きる。