2022年10月19日水曜日

福西崇史(NHKサッカー解説者)       ・【スポーツ明日への伝言】 サッカー・ワールドカップ カタール大会 どう戦う?どう見る?

 福西崇史(NHKサッカー解説者)        ・【スポーツ明日への伝言】  サッカー・ワールドカップ カタール大会 どう戦う?どう見る?

11月20日に開催されるワールドカップカタール大会まであと一月になりました。    大会に臨む日本代表は11月1日に発表されることになっています。  福西崇史さんに今回日本は どう戦うのか、またワールドサッカーの見方、楽しみ方などを伺います。    福西さんは愛媛県生まれで1976年生まれ。  新居浜工業高校卒業後、1995年(平成7年)ジュビロ磐田に加入、ボランチとして年間王者3回、アジアクラブ選手権優勝などジュビロ磐田の黄金時代を支えました。  ワールドカップには2002年大会日韓大会、2006年ドイツ大会に日本代表として出場しています。  現在はサッカー解説をしながらサッカー教室などサッカー普及のための活動を続けています。 

2002年大会日韓大会の時には事前に知らされることなく、名前が出るまでは判らない状況でした。 選ばれた時には物凄く嬉しかったです。  2006年ドイツ大会の時には回りからは選ばれるでしょうとは言われたが、本当かどうかはわからなくて、自分でテレビの前で聞きました。  今回の枠は26人で、プラス3人をどう選ぶのかは注目しています。  交代も3人から5人に増えて、試合のなかで流れがあるので、選択をどうするのかですね。    日本は11月23日が初戦になります。    海外で戦っている選手が多くいてシ-ズン中なんです。  コンディションとしては良いコンディションでサッカーが出来るのではないかと思います。   チームの準備としてはなかなかできない。  一次リーグでは、ドイツ、コスタリカ、スペインの順に戦っていきます。   強豪です。  

初戦で勝ち点が取れるか取れないかで大きな要因にはなると思います。   初戦、守備に時間を使わなくてはいけない事になると思います。  その中で数すくないチャンスを生かせるかどうか、と言ったところだと思います。   状況に応じた対応は必要だと思います。   ドイツは18大会連続出場、20回目の出場で優勝が4回で、強いです。   優勝を狙うチームは7回戦うが、予選リーグにはピークを持ってこない。  しかし前回一戦目で敗れているので、負けられないという思いがあり、日本戦に対しては準備してくると思います。  

コスタリカは守備もしっかりしているのですが、日本もある程度ボールが持てると思います。  個の能力は高いので、カウンターは怖いと思います。  ドイツとスペインに比べればランキングも日本に近いところにあるので、勝ち点3は欲しいところではあります。

スペインも強いです。  優勝候補と言われるぐらいのチームですから。   日本の勝ち点の状況、スペインの勝ち点の状況で変わるところは有ると思います。  

小学校4年生から地元のサッカーチームに入りました。  幼稚園から中学まで体操をメインでやっていました。   中学の時に楽しさ、面白さからサッカーを選びました。   体操をやったことがサッカーにはいろいろいい面がありました。   体幹の強さ、バランス感覚などの影響がよかったです。   新居浜工業高校はサッカーのうまい選手が集まってきていたので、選択しました。   高校総体の愛媛県予選の準決勝で南宇和高校と対戦して、南宇和の選手を視察しに訪れていたジュビロ磐田石井知幸スカウトが僕を見つけてくれたのがプロに入るきっかけとなりました。  

1995年(平成7年)ジュビロ磐田に入団しました。   ハンス・オフト監督でした。   元々フォワードでしたが、周りの選手のレベルが高すぎて、どうしたらいいか悩みも出て来ました。  ボランチへのコンバートはどうかと言われて、即座に受けました。  オールマイティーにやらなければいけないポジションではありました。  守備への勉強の比重が大きかったです。  ブラジル代表のドゥンガ選手が入ってきて組むことになり、過大なる力を貰いました。 お手本が目の前にいました。  ミスをすることは仕方がないが、同じミスはするなとは、口を酸っぱく言われました。  プロとはどういうものかを学びました。 僕自身体力がないしスピードもないので、ドゥンガ選手も動かなくてあれだけの存在感を示すのはなんでだろうと疑問に思いました。   凄く見ていて、サッカーにおいてのポジショニングを学びました。   

ボランチは会社で言えば中間管理職のようなものだと、本には書いています。  攻撃、守備の部分でもやらなければいけない。   戦術という組織と個の力を融合させていかないと勝てないなと思います。  世界的にも個の力よりも組織の力を重んじるようになりました。  点を取るためにどういう動きをしている、どういう駆け引きをしているという事が判って来るとサッカーは面白く見れるのではないかと思います。