奥田佳道(音楽評論家) ・【クラシックの遺伝子】
*「常動曲」 作曲:ヨハンシュトラウス
終わりのない曲で終わりが近づくと元に戻って、指揮者はこの曲はいつまでも続きますと言って終えるしかない。
1972年から1983年までTBSで放送された「オーケストラがやってきた」企画、構成、司会が山本直純さん、昭和7年生まれ、今年生誕90年、亡くなって今年20年になります。 あらゆるジャンルに渡って名曲を書いています。 素晴らしいオーケストラの曲も書いています。
*児童合唱と管弦楽のための組曲「えんそく」から第2曲「歩く時のうた」 NHK東京合唱団の為に書かれた曲。 作曲:山本直純
日本の合唱曲の新たなジャンルを切り開いた曲。 音楽と身体の動き、体操を結び付ける、ハンガリーの作曲家のコダーイ、ドイツのカール・オルフなどを受け継いだ画期的な名曲だと思います。
*児童合唱と管弦楽のための組曲「えんそく」から「おべんとう」 作曲:山本直純 お弁当を開けた喜びを輪唱、フーガの一種でもあるが、ゲームみたいな要素もあり楽しい。山本さんはパロディーの天才。
1960年代の終わりに日本フィル交響楽団と冗談音楽のコンサートを東京文化会館で3年続けて開催して毎年超満員にしたという記録が残っています。 そこで演奏された曲。
* ピアノ協奏曲「ヘンペラー」 作曲:ヴェートーベン 変曲:山本直純 ヴェートーベンのピアノ協奏曲第5番「エンペラー」(皇帝)から変な曲にしたという事で「ヘンペラー」
いろんな曲が出てきて面白おかしく伝えてはいるが、それぞれの曲の音符は変えていないんです。 音楽理論的に頭に入っていないと綺麗につなぐことな出来ないんです。
*アンコールの作品 目まぐるしくいろいろな曲が演奏される。
*メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲のパロディー 「迷混」 編曲:山本直純 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲「メンコン」の略称をさらにパロディー化して「迷混」としている。
*交響曲 第94番「驚愕」 第二楽章 作曲:ハイドン うとうとしたところに、寝ている場合ではありませんよと、やったんでしょう。(驚かす!)
*「ワルツィング・キャット」(「踊る仔猫」) 作曲:ルロイ・アンダーソン 軽快で諧謔性に富んだ曲調の管弦楽曲で知られる。
*NHK大河ドラマ「武田信玄」のオープニングテーマ 作曲:山本直純
*映画「男はつらいよ」のメインタイトル 作曲:山本直純