2020年12月4日金曜日

長縄えい子(画家)           ・心の貯金箱をいっぱいに

長縄えい子(画家)           ・心の貯金箱をいっぱいに 

千葉県柏市在住、83歳、幼少期から大好きな絵を描き続け絵本の挿絵、ポスター画、壁画など数多くの作品を手掛けてきました。  日本各地での創作活動のほか海外でも活躍、アメリカ同時多発テロが発生した直後のニューヨークで個展を開いたり、カンボジアでボランティアをしたりと国際貢献も行ってきました。  地元柏市ではおよそ50年間の長きにわたり児童向けの絵画教室を続けています。  好きなことは心の貯金になるという長縄さんに絵画への情熱を伺いました。

今年8月に個展を開きました。  周りが主にやってくれました。   私の絵は主人公がいないんです。(何人も描かれている  生き物も描かれている)

生まれたからにはみんなで楽しく遊んだり、働きましょうよという思いがあります。

絵を描くときにはいろいろ調べて描いています。  国の情勢によっていろいろみんな違ってきます。

小さいころ姻戚の画家の川崎小虎の家に行って、遊びにいってました。  いたずら書きなどしていました。  中心を作るのには周りを固めていかなくてはいけない。  周りの応援が無ければ主役は成り立たない、なんでもそうです。  絵の描き方はそうです。

長澤節さんから絵を学びました。  一番最初は美容新聞社の社長が叔父さんで、表紙とかを描きました。   絵本、挿絵の活動を始めました。   あるきっかけから絵画教室を始めてもう50年になります。

絵画教室で教えたいことは絵がうまくなることではなくて、絵が好きになることです。

見たものを心の中において、自分の心の中を描こうよ、と言っています。

カンボジア、スリランカなどに1,2か月行っていましたが、「どうしてこんな広い世界がこの小さな紙の中に入るのかよ」と、質問してきました。   私は「描いていれば判るよ」、と答えました。

私は主人公のない絵が好きです。 それぞれが主人公だといいたいです。

絵というのは不思議なもので、人を変えていきます、声が大きくなったりします。  力が絵を描くことによってついてくるのではないでしょうか。

子供の頃の想像力をなくさないように教えなくてはいけないと思います。

9・11の時(アメリカ同時多発テロ)に、もし芸術がなんにもなくなったらこの国は戦争状態になっちゃうから、世界中の作家が集まってくれという電話がありました。   動物園はタダになるし、オペラは80%オフになって、人間たちが楽しんで、やれるものを安くして見せようといったんです。  ニューヨークからの呼びかけで行きました。

カンボジアでは識字教育しかなくて、絵はもったいない存在でしたが、そうではなかった。

54校の先生に教えました。  

めるへん文庫、我孫子市で20年ぐらい審査員をしています。

今の自分を毎日描いていけたらいいと思います。