奥田佳道(音楽評論家) ・【クラシックの遺伝子】
映画に使われたクラシック音楽。 原点復帰。 1971年 アンディーキューブリック監督の 「時計仕掛けのオレンジ」のテーマ。人間の狂気であるるとか社会の不条理を描いた映画。
「2001年宇宙の旅」 監督:スタンリー・キューブリック
全篇にわたってクラシック音楽の名高い楽曲が数多く用いられている。
『ツァラトゥストラはかく語りき』『美しく青きドナウ』など使われている。
*ヘンリー・パーセル作曲 メアリー女王の葬送音楽からマーチ
ティンパニーの響きと金管楽器が重々しい、これから葬儀が始まる告知をしている場面。
葬送音楽の原点になった曲。
ヘンリー・パーセルも30歳で亡くなり、メアリー女王も若くして亡くなる。
シンセサイザーは1960年代後半ぐらいから実際にいろんな音楽に使われてきて、クラシック音楽をいろんなアレンジでシンセサイザー化していった。
シンセサイザーと言えば富田勲さん、亡くなって14年になります。 1932年生まれ2006年に亡くなっている。
映画、NHKの大河ドラマの音楽、ドキュメンタリー、新日本紀行、NHKスペシャルの音楽など担当しています。
富田さんはシンセサイザーのサウンドを通じて多くのクラシック音楽に光を当てました。 「月の光」、「展覧会の絵」、ストラビンスキーの「火の鳥」、「惑星」、「ヘンデルとグレーテル」などなど。
*ベルナマスク組曲から「パスピエ」 「月の光」 作曲:ドビュッシー編曲:富田勲
シンセサイザー
富田さんは常に頭に中には森の風景、夜の風景、木のぬくもり、温もりをシンセサイザーがどこまで出せるか、表現、追及していきました。
映画「ベニスに死す」 監督はルキノ・ヴィスコンティ テーマ曲にグスタフ・マーラーの交響曲第5番・第4楽章アダージェットを使用。
映画「シャイン」 監督:スコット・ヒックス ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第3番」
オペラでも「ショーシャンクの空に」で「フィガロの結婚」 「月の輝く夜に」で「ラ・ボエーム」 「ゴットファーザーパート3」で 「カヴァレリア・ルスティカーナ」など。
映画「みじかくも美しく燃え」 モーツァルトの『ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467』と、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲『四季』が使用されている。
*『ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467』
*映画「アマデウス」のオープニングテーマ モーツアルト 「交響曲第25番 ト短調 K.183」
*映画「バベットの晩餐会」 ブラームスのワルツ 「ワルツ 変イ長調 Op.39-15 」
*映画「スターウォーズ」 「ルークとレイア」 「帝国のマーチ」 指揮:ジョン・ウイリアムス 演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団