西本喜美子(アマチュア写真家) ・"自撮り"おばあちゃん、今日も行く!
西本さんはブラジル生まれの91歳、8歳で帰国をし、美容師や競輪選手を経て、27歳で結婚専業主婦になりました。
72歳の時、息子のかずたにさんが主宰する写真塾に通いはじめ、82歳で初の個展を開催 、今ではSNSを通じて世界に多くのファンを持つ人気アマチュアカメラマンです。
西本さんの写真は自撮り、セルフポートレートが多くそのユニークな演出が話題となっています。
写真の魅力などを伺いました。
面白いなあと思ったものを全部手元に置きます。
全部題材になります。
スプーン、石、ビー玉、貝殻、釣りの道具などいろいろあります。
光の反射も写真にすると綺麗です。
7畳の部屋がスタジオになっています。
「燃やすごみ」といって大きなゴミ袋に入ってなんとも言えない表情の写真ですが、みんなに問われますが、塾で自分の好きなものをとって来なさいという事でした。
ゴミの日だったのでこのゴミ袋の中に入って撮ってみようと思いました。
物干しざおにコートと一緒にブラが下られて干されている写真は、虫干ししないといけないと思って干していたら、あの中に入って撮ってみようかなと思いました。
タイマーで自分で撮ります。
パソコンで加工もしています。
主人が記録のような感じで撮っていて、付いていったりしていました。
息子の開いている写真塾に行ってみたら、家で塾生さんたちが映写会みたいなものをやったんです。
面白いなあと思ったらやりませんか、と言われて始めました。(72歳)
あまり難しいという事は感じなくて面白いと思いました。
カメラさえ持っていればどこへ行っても撮れるので面白いです。
自分の顔が写っている水溜まりをみて、面白いと思って撮ったりしました。
主人は風景、私は石ころ、水溜まりなどを撮っていました。
海岸に行くのは好きで足元を見ています。
カメラの操作は詳しくはあまりできませんが、パソコンの加工はやっています。
私はブラジルで生まれて7人兄弟の2番目でした。
小学校2年生の時に日本に帰って来ました。
父はブラジルでは農業の指導をしていました。
美容学校に行って父の助けで美容室を開いて、だいぶやっていました。
美容師は家の中だけで外に出ないし、弟二人は競輪の選手でいろんなところに行くので面白いと思って、私も行こうかなと思ってついていったのが競輪の選手になる始まりでした。
競輪の選手になる学校に行きました。
日本全国に行きました。
外に出ることが面白くて、勝負はあまり気にはなっていませんでした。
父は好きにさせてくれていたので、競輪の選手になることに対しては特に反対はしませんでした。
4,5年競輪の選手をやっていましたが、スランプがあったりして、結婚するようになって
競輪の選手はやめてしまいました。
主人は優しい穏やかな感じの人でした。
結婚した時には台所仕事はなんにもできませんでした。
今でも台所仕事は駄目です。
主人が亡くなって4,5年になります。
朝は遅くて9時過ぎますが、夜はパソコンをやったりして夜更かしが多いです。
インターネットでの写真のファン、フォロアーが21万人という事になっています。
ブログもやっていましたが、文章を書くのが難しいので苦手です。
枯れ葉はそこらへんに落ちているものを持ち帰ってかっこいいと思って撮りました。
写真をはじめてよかったなあと思ったのは、沢山友達ができたことと、写真を撮る楽しさが大きいです。
息子の写真教室が全国に7つあって、友達がいてその仲間が遊びに来てくれます。
友達との年齢の差は全然感じないです。
カメラは自分の命が失うまで持っていると思います。