パトリック・ハーラン(タレント) ・【スポーツ明日への伝言】パックンの「アイ・ラブ・スポーツ」
アメリカ コロラド州出身 小さい頃からさまざまなスポーツに親しんできて、いまでも体を動かすことが大好き。 プロ野球ヤクルトスワローズの大ファンでもあり、夢中になってスポーツを観戦、応援しています。 そんなパックンに日本とアメリカのスポーツの楽しみ方の違いや、それぞれのスポーツとの接し方の特徴などを伺いました。
10歳の時に新聞配達をして、1年半貯めて自転車を購入して、18歳まで毎朝乗って新聞配達をして、今も家の玄関においてあります。 スポーツは放課後、小中高大学までずーとやっていました。 アメフトはお金かかります。 プロテクターは高くて、成長期だと毎年買い替えなくてはいけない。 野球、アメフト、サッカー、テニス、ゴルフなどやってきました。 チームに参加してやったのが、サッカー、バスケットボール、体操、板飛び込み、陸上競技では棒高跳び、大学ではバレーボール、今は卓球もやっています。
アメリカでは公園に行けばスポーツをやっていて、その場で一緒にピックアップしてスポーツをやっています。 学校で掛け持ちしていたのは板飛び込みと陸上競技、板飛び込みとバレーボールで掛け持ちは2つまでです。 中には4つやる人もいます。
日本では掛け持ちは余りないですね。 アメリカは基本的にはスポーツを楽しむという事です。 アメリカではチームスポーツでも基本的には個人主義です。 個人個人でウオーミングアップしたりばらばらに練習したりします。 日本では監督が気になる事があるとさっと全員集めて監督のいう事をハイ、ハイと言って敏感に反応して吃驚しました。 アメリカではほかの人が練習している間でも、コーチが一人捕まえてずーっと教えていたりします。
国民性に合った指導法かもしれません。 逆に国民性を作るのは部活かもしれません。 小中高の部活の方法を自由にして変えれば国民性も変わるかも知れません。 アメリカではチームメンバー同士がよくやり方が違うだろうとかケンカをしますが、日本では見たことがありません。 日本は部活に時間が掛け過ぎ、もっと効率的にやったほうがいいと思います。 高校で大活躍した選手は高校のロゴマークが入るジャケットを着る権利(レター)があります。 複数のスポーツに対してその権利を貰えることもできます。 学力優秀でもジャズバンドとかでもレターがもらえます。 僕は3つレターを貰いました。 放課後には板飛び込みの練習をした後、ジャズバンド、合唱団の練習があり、家に帰るのが8時、9時で、夜寝て3時には起きて新聞配達をしていました。
板飛び込みでは入水であまり水しぶきを上げないことが重要です。 左手の指を右手で捕まえて、入水する穴を水面に作り、水に入った後パッ手を両脇にこぎおろすと、すっと入れるようになります。 アメリカでは部活をしたスポーツは、卒業して大人になっても続けています。 日本では卓球をやる時にはPTAとか自分の仲間と一緒にやりますが、アメリカでは体育館にいけば、みんな待機していて、「やりませんか」と声をかければできます、そこが違います。 初対面でもできます。
スポーツは人生に欠かせないです。 アメリカではスポーツ専門チャンネルが10ぐらいあります。 大学のバスケットボール、NCAA(National Collegiate Athletic Association )ファイナル4あたりからは物凄い盛り上がりです。 放送権が8億ドル稼げます。 日本でもこのスタイルを目指していこうという傾向があります。 高校野球などでは一斉に同じ歌を歌って、同じリズムで応援するのが好きなのか、それが習慣になっています。 ばらばらに応援するのがアメリカで、思っていることを叫ぶのがアメリカのスタイルです。 アメリカでは全国高校野球の甲子園のようなのはないです。 素晴らしいです。 アメフトなどは応援が物凄くうるさいです。 指示ができないように邪魔をするわけです、それがファンの責任だと思ってやるわけです。 床を足でバタバタ鳴らしますが、足を大きく鳴らせるように床が太鼓のような空洞になっています。
アメリカ人もオリンピックは大好きです。 日本の報道でちょっと不満に思うのは、世界トップ選手がそんなに紹介されない。 もったいないと思うのは史上最強と言われている体操選手のシモーネ・バイルズ選手、2位とは凄く差をつけて圧勝している。 ずーっと笑顔で軽々決めます。 これが報道されないのはもったいないです、世界のトップアスリートの世界一のプレーを是非見せて欲しいと思います。
今回コロナのためにオリンピックでは日本人しか見れないと思いますが、代行応援団を作ってほしいと思います。 気軽に近所でボール遊び、スポーツができるようにしてもらいたいです、それが生涯付き合ってゆくことになると思います。