2018年2月24日土曜日

帚木蓬生(精神科医・作家)        ・つづりたいこと、続けたいこと

帚木蓬生(精神科医・作家)        ・つづりたいこと、続けたいこと
1947年昭和22年福岡県小郡市生まれ、東京大学文学部仏文科卒業後、東京の民放のディレクターとして勤務しましたが、退職して九州大学医学部で学び直しました。
現在は精神科医として福岡県中間市でメンタルクリニックを開業しています。
医師の傍ら作家としても活動し、1993年の「三たびの海峡」で吉川英治文学新人賞、1995年は「閉鎖病棟」で山本周五郎賞、2013年「日御子」で歴史時代小説作家クラブ賞作品賞など数々の受賞をしています。

続けたいこと、3時に起きる事。
豆腐屋さんは2時頃起きるそうで、それよりは遅いです。
小説を書くのは4時~6時まで2時間と決めて何十年に成ります。
3時~4時までは朝飯作りです。
大根おろし、ニンジンおろし、チリメンジャコで一品、生玉ねぎのスライス、トマトをきって二品目、リンゴを刻んでバナナ(妻のほう)も入れて、ブルーベリー、ヨーグルトで、パンを用意します。
30年前にもらったぬか床をかき混ぜます。(50年以上経っているぬか床)
こういったことを毎日やって、4時から取り掛かる助走になります。
原稿用紙を使います。(今は原稿用紙を使う人は1%位だそうです)
九大の精神科医の中尾教授が発案した原稿用紙を使います。
2時間で4枚ぐらい書きます。
5枚目の中間ぐらいで止めて、上の余白に次に取り掛かりやすいようにちょっと書き込みます。

5時から筋肉トレーニングをちょっとします。
鉄アレイを持って筋肉を鍛えます。
GDM(Gross Domestic muscle)が重要視されている
日本の医療費は約42兆円、75歳以上は1年間の医療費は90万円。
65歳未満の方の医療費の5倍以上を75歳以上の方が使っている。
75歳以上の方達が100g筋肉を失うと、男性で年間25万円の医療費が増える、女性は32万円。
平均寿命は男性が80.98歳、女性が87.14歳 健康寿命は男性が71歳ぐらい、約10年の差がある。
この差が大変大切です。(医療費、介護費用などがかかる)
100歳以上は6万7800人、その88%が女性です。
今65歳以上の高齢者は1/4で、毎年100万人増えて行く。
2025年問題、団塊の世代が全部75歳以上になる。
介護費用が2倍、介護職員が37万人不足と言われる。
健康寿命を延ばしていかなければならないので、だから筋肉を鍛えないといけない。

高齢者が10時間床に着くと云うことは不健康の元ですね。(睡眠習慣が悪い人が多い)
「良い習慣は才能を越える。」(「日御子」の中でも書きましたが)
一月に約100枚書きます。
酒はあまり一杯飲まない方がいい。(アルツハイマー症)
「1万時間の法則」、突出した方を調べらた1週間に21時間同じことを10年間続ける。
1日3時間同じことを続け、10年間続けると1万時間に成る。
そうするとその道の傑出した人に成る。
私は2時間ですが、30年以上やっています。
「人生で大切なのは、は(歯)はは(母)ははは(笑い)」、色紙にはそういうふうに書いています。
歯は5回磨きます。
「まごはやさしいよ」 豆、胡麻、わかめ、野菜、魚、しいたけ、いも、ヨーグルト
これが大事。
植物性乳酸菌→糠床で漬けたたものは植物性乳酸菌が一杯あります。
ストレッチをして、散歩、食事をします。 (朝風呂に入ります)
ストレッチは背骨、腰骨が大事。
午前中診療して、その後ながくないが昼寝をします。(これは非常に大事です)
夜も風呂に入リます。
7時半には眠くなります。
朝の光を浴びて食事を摂ることで体内時計がそろいます。(体内時計は24時間よりちょっと長いので)

つづりたいこと
人が書かないようなところを書きます。
「正馬伝」 森田正馬の伝記を1年かかって書こうと思っています。
サリン を書こうと思います。
その前に「悲素」(和歌山のカレー事件)を書いたので。
その次は北朝鮮問題、次は第一次世界大戦。
第一次世界大戦でヨーロッパではどんなに命を奪われたか。
次は平安時代のものを書こうかと思っています。
1000枚位になるとエンディングがどうなるか判らないで書いてゆくので、耐えて書いていきます。
夜道を懐中電灯で歩いていくようなものです。
ネガティブ・ケイパビリティ( Negative capability)が必要とされる。
書くことと患者さんを診ることが同じネガティブ・ケイパビリティの発揮の場なんですね。
根が同じなのでふたつが出来るのではないかと思います。