2012年5月4日金曜日

坂本小百合(動物園長62歳)    ・象の楽園を作りたい

坂本小百合(動物園長62歳) 象の楽園を作りたい
<概要>
1949年神奈川県生まれ。アメリカ人の父と日本人の母を持ち、高校卒業後、「明石リタ」としてモデルに
29才の時、動物プロダクションを経営していた前夫と再婚し、それまでの人脈を生かして
動物プロダクションを経営する 「勝浦ぞうの楽園」「市原ぞうの国」園長
市原象の国は千葉県房総半島のほぼ中央の動物園 9頭の象と100種類以上の動物がいます
坂本さんは象を集めた市原動物園を作りたいと思っいたったのは長男の哲夢さんの夢を実現した
かったからです
哲夢さんは象の賢さと優しさに心を奪われ 中学生の時にタイに渡り象使いの訓練を受けます 
やがて帰国した哲夢さんは日本で一番の象使いになります

しかし20歳の若さで交通事故で命を落としてしまいます
かねがね日本に居る象を幸せにしたいと言っていた哲夢さん その哲夢さんの思いに動かされ
坂本さんは市原象の国を作り
勝浦に土地を求めここを象の楽園にしたいと考えています
象使いはタイから来ている 全部で14名いる  手で象を触ったりすることができる 
子供達は大きさに驚いて怖い感じがするが最終的には帰りたくないと言う
市原動物園の特徴 動物が楽しまないといけないと思っている 
動物が楽しまないと飼ってはいけないと思っている
いかに狭い中でも動物たちが生き甲斐を持っている事が必要だと思っている 
自分の人生の中の33年 すごしてきている 動物がハッピーでないといけないと思っている

リピーターが8割以上 動物のえさを販売している 餌を食べさせる事で動物もお客さんも楽しむ 
餌を与えないのが動物園の基本になっているが、園館長会議が有るがそこで話題になる 
こそっと お客さんから餌を与えられて動物はお腹を壊しませんか
噛みついたりしませんかと言われる  こんな質問を10数人から受けてしまった  
いろいろな動物園が少し殻を剥がしたかなと思う
象が9頭いるのは日本で一番多い  カピバラ 温泉に入っているのが話題になっている 
当園では抱く事ができる

新しい動物園建設中でその中に世界で一番危険な動物 と言う事で頑丈な檻があり 
そこに人間が入る 自分自身を写真に収めている光景が面白い
象は凄く賢い動物 ゆめか 5歳はこの動物園で生れた  
戦後象がきたが1、2匹の雌象だった  ワシントン条約で雄、雌1頭を飼うようになってきた
日本で生まれた小象は4頭  ゆめかは絵、漢字、ひらがなを書く事ができる  
ひらがなが一番難しい  絵も花だとか木とかを書いている
色が判るのではないかと思う  10頭から15頭で群れを作り普段は暮らしている  
雄は10歳になると自立する  メスはコミュニティーを作るので複数飼うのが良いと思う

動物園暮らしの象は約50年が寿命 一番寿命が長いのを見たのは70歳  
私は象を単純に楽しいと思っていた 芸をさせるのは宜しくないと或る人が言って丸台に
乗るとか芸をやる為の動作が無くなった 象はフラットな状態で 真っ直ぐに
歩く動作しかしないようになり 運動が不足して筋肉が削げてしまった 
象に取ってみては遊びであったし 運動になっていた
象はお客さんが喜ぶのを理解している お客さんが少ないと頑張り方が少ない
哲夢 中学生の時にタイに行った タイ語を学習する 
 
象にはつぼがいくつかあってそこを刺激すると足を動かすとか、耳を動かすとか動作をする
そのつぼを理解して動作をさせるのと後は 信頼関係   
象使いの訓練を中学から高校にかけて行う  
動物プロダクション 主流は 犬、猫、鳥 他にはタヌキ、イノシシ、やぎ 稀にライオン虎等を
飼っていた  映画、アトラクションに貸し出す仕事
そういう礎が有ったのでこの様に出来るようには成った  
人気の無い動物がいて中々かまってやることが出来ず、これをどうしようかと考えていて
小さな動物園にした
  
袋を作って人参を入れて100円で其れをお客さんに売って狸に餌を与えるやり方を考えて
実施したら狸が嬉しいらしくて段々輝いてきて
退屈していた動物が生き甲斐を持って外を眺められるようになった  
そうか私は動物園をやりたいのだと目覚めるようになった
市原にひと山購入して動物園をつくったがお客さんが来てくれて軌道に乗るまでには随分時間が
かかりましたよ
お客さんに来てもらったらどうしたら120%楽しんでもらえるか どうしたら どうしたらといつも
考えていた

象を動物園の中心にするというのは哲夢への想い  20歳の時に交通事故で哲夢さんは
亡くなってしまう
葬儀の時に象が悲しんだ  生れる時は或る程度の動物は理解する 
ポニーが子供を産んだ時に朝 他の動物も(牛、山羊、馬等)回りを囲んで皆で見ている
新しい命を見ようとする、守ろうとするこの光景は本当に感動した
死に関しては 死んでしまったら、とんと関心を無くしてしまう動物がいる  
例えば突然死するとすると いないものと思って除外視する動物の方が多い
処が象は仲間が亡くなると 何日間は野生でもその場に止まると言われている  
ましてや飼っている象は 其れはそれは悲しみます ずーっと泣いています   
涙を流して
哲夢さんが亡くなって動物園で葬儀が行われて 棺が出る時には象たちは涙を流して一斉に
声を挙げた

霊柩車が出てゆくのを止める様な勢いでした  其れにつられて回り中すすり泣きました  
いなくなってしまってから象はどうしたらいいのか判らなくなってしまって
リーダーを失ってしまった象の群れの様に成ってしまって 広場におりるのもランディー等は
拒んでしまったり 私が登って行ったら広場で象たちが私を囲んで
ママ大丈夫? 大丈夫? と言ってくれているようで 鼻につかまりながら 大丈夫だよと言って
あげたり何回もありしました 
哲夢さんの願いは 日本に来ている象に一頭一頭会って幸せにしてやりたいと思っていた 
 象の気持ちを理解して象と飼育掛りの人との懸け橋になってやりたい
との思いがあった様です  それとタイと日本との懸け橋にもなりたいと言っていた
全国象会議が1年に一回ある  高齢象対策についての会議だった 

自分なりに脚色して大きな山があって象もフリーで食べるものがあって 鎖も無く飼えたら
良いんじゃないですかと その会議で話した  
それまでは会議の内容は足の裏に潰瘍ができてしまったが、どうしたら良いかとか 
病気のこととか、管理面の話題だけだった
そんな壮大な構想の話は初めてだった  
数年後に実現させるとは思わなかった 話した以上何とかやるぞと心の中では思った  
山を購入したがお金がかかってしょうがなかった 
今はただの山に象を飼っている 
勝浦象の楽園 3億円かけたが アメリカの様に寄付があるわけではないので 一人ではできない
共同事業をやってみたいと思うような人がいれば是非にとは思っている
檻の中の動物は幸せに暮らしている