2011年8月27日土曜日

中村啓子(女性ナレーター)     ・幸せのありか

中村啓子(富山県出身の女性ナレーター) 幸せのありか  
39歳でがんを患う 人生観が変わる キリスト教に出会う
ナレーターになって40年 最近自分の好きな作家の朗読、自分のしてきたことの話をする事によって、絶望の中から希望を見出したことによって人生が替えられたとか,希望を持てたと云う人がいて、自分の声を通して橋渡しすることが自分にとって幸せです  
アナウンサーになりたかった 父の転勤に伴い富山から東京に住む (高校2年の時) ナレーター事務所を紹介される 
毎日仕事一杯有 充実していた (自分の欲望を満たすのみの幸せ)  
39歳 人間ドックに申し込み エコー検査で発覚  「死」を考える 

人生の薄っぺらさを痛感  仕事をしない自分は何の価値もないように思えた
自分はあまり人に愛されていなかったんだ 
自分が人を愛してこなかったじゃないだろうかと思い至る  
本当の信頼関係はなかった様に思った  
自分に痛みの経験の無い人の言葉というのは人を傷つけてしまう事があるのだなあと感じた(入院中)
食生活 精神生活改善  くよくよする性格は良くないと思う  
讃美歌の中の歌詞に「許し」・・・キリスト教を友人から勧められる  
神に私達は愛されている存在である 
神様が人間を許すためにイエス・キリストが十字架に掛って下さった
人間は弱いものだ  許しあって生きてゆく 

退院後 普通に生活できることの有り難さ マイクの前に立つことの有り難さが判った  
たった一人の人に話すような気持ちで話すようになった
病気前はあまり友達が多くはなかったが、多くの人が来てくれるようになった 
以前には無い深い付き合いをしてくれるようになった
三浦綾子星野富弘の作品を読んで伝えたい 
教会に行く様になってから読みかえしてみると、見方が全然違う 以前は理解していなかった 三浦綾子は自分で自暴自棄の生活になってキリストに出会った事によって変えられることになり、それを伝える為に書いたのですからその気持ちが判らないと理解できないのでは,読み返してみて感動して、これを読み続けてゆきたいと思った  「病める時も」 朗読する    
脳出血で寝たきりの母に詩を朗読してあげる 
痴呆になっていたがどこまで読んだっけと言ったら反応してここまでと云ってくれたのには感動した
生き方に中心がないとすぐ絶望してしまう 
自分の中に中心を持っていけるように、そんなヒントになる作品を読んでいきたいと思っている 暗闇の中の星のように、何か人に希望を与えたり励ましたり 癒しになったり そういう事の為に言葉が使っていけたらいいなと思います  
今、あまり言葉に対して神経が行ってないような話し方をしがちになっているが矢張り人の心に届く話し方しようって皆がおもってくれたら、なんか平和になるんじゃないかなあと思う
辛い事とかって、無い人生はない  
それがあった時に初めて人って言うのは もう一回り大きくなるいいチャンスじゃないかと思う
私もあの癌が無かったら、今の私はいない 
 
「木の葉」  星野 富弘
「木にある時は枝に委ね 枝を離れれば風に任せ 地に落ちれば 土と眠る 神様に委ねた人生ならば 木の葉のように 一番美しくなって散れるだろう」
 
自分のしたい事をするんじゃなくて、人に喜んでいただいて、初めて本当に幸せだなあとこっちも思えるんじゃないかなあと思います