<概要>
アウシュビッツ平和博物館の第二代館長
・ポーランド国立アウシュヴィッツ博物館の協力のもと、同館所蔵の関連資料や記念写真等を常設展示する日本で唯一の博物館
この博物館を通して、アウシュビッツのこと、戦争、原爆、命を考える
アウシュビッツ平和博物館 ユネスコ世界遺産「アウシュヴィッツ」を通して、いのちと平和の尊さを学ぶ伝えること
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所
第二次世界大戦中に、ヒトラー率いるナチ政権が国家をあげて推進した人種差別的な抑圧政策により、最大級の惨劇が生まれたとされる強制収容所
収容されたのは、ユダヤ人、政治犯、ロマ・シンティ(ジプシー)、精神障害者、身体障害者、同性愛者、捕虜、聖職者、さらにはこれらを匿った者など。その出身国は28に及ぶ
日本国内にはポーランド国立オシフィエンチム博物館から展示物を譲り受けた「アウシュヴィッツ平和博物館」が福島県白河市にある
2003年に開館 様々な戦争と平和に関する企画展や平和を考える交流事業を行っている
私は第二代目の館長をしている 敷地は6000坪 江戸時代の古民家を移築した博物館 常設がアウシュヴィッツ アンネ・フランクの展示 ポーランドの子供たちが第二次世界大戦のさなかに描いた絵とか作文を展示してある
4年前から企画展示が出来るように増設 パレスチナの写真展、広島から借りてきた原爆関連資料、日本では731資料、女性の差別の展示
福祉関係からこの道に入ってきた
差別 どうして同じ人間なのに 差別が何で起こるのだろうか→考えさせられた 最初は子供の目に映った戦争という画集がある ポーランドの子供たちが自分たちが戦争体験した事を絵にしたり作文に書いたりした画集を購入した
その画集が感動的と言ったらいいのか、凄く衝撃を受けて、アウシュヴィッツ収容所という事が頭に浮かんだが、よく判らないことがいろいろあって勉強してみたい思いあり 貨車をリフォームして展示場とした
アンネ・フランクの展示もある (オランダ・アムステルダム) 物置を改造して小さい展示建物とした
アウシュヴィッツ博物館から資料を借りてきて展示をする
原爆と人間展という企画をしている 年4回企画展を実施している
チェルノブイリ写真展も開催予定
原発討論会を予定 命の尊さ 大切さを伝えてゆこうと云う事でアウシュヴィッツを取り上げている
人類が原発と共生できるのかという事は世界中の問題 共通の認識がないといけないんじゃないかなと思う
9月 チェルノブイリ展(今年25周年) チェルノブイリを知らない人がいる
チェルノブイリから私達は何をどう学んだのか 真剣に考えなくてはいけない
写真展をみていただくと福島原発も見えてくるし、私達がこれからどうやって生活してゆかなくてはいけないと云う事が見えてくる
正確に真実を知ってゆくことは大事なこと
11月に水俣 白河展を開く 水俣の教訓が生かされてない
事件が起きた時の国の対応がほとんど変わっていない
展示をみていただいて、原発についてのきっかけになるのではないかと考えている
原発事故の被災地に水俣の経験を 近代とは何か 人間とは何か を考えよう アウシュヴィッツ収容所で人間はどうやって生きてこられたのか
人間を問い続けてゆく問われてゆくと云うことで繋がっていると思う
もっともっと多くの人が自分の身に起きたことと考えて、さまざまな角度視点から人権とか差別について考えるきっかけになればいいなあと思う
命を考える 様々なファクターを提供してゆく必要がある・・・施設の役割
機関紙 題字がイマジン 年4回発行している
人間の特性を探る研究に、アウシュヴィッツという過酷な状況のなかで「愛」「美」「夢」のいずれかを持続した人が生き残った、と結論付けるものがある
その研究を紹介した佐久間章行著『人類の滅亡と文明の崩壊の回避』から 生命を最後まで維持させた人々の特性は次の3種類に分類された
第1の分類には、過酷な環境にあっても「愛」を実践した人々が属した
アウシュヴィッツの全員が飢えに苦しんでいる環境で、自分の乏しい食料を病人のために与えることを躊躇しないような人類愛に生きた人々が最後まで生存した
第2の分類には、絶望的な環境にあっても「美」を意識できた人々が属した 鉄格子の窓から見る若葉の芽生えや、軒を伝わる雨だれや、落葉の動きなどを美しいと感じる心を残していた人々が最後まで生存した
第3の分類には「夢」を捨てない人々が属した
戦争が終結したならばベルリンの目抜き通りにベーカリーを再開してドイツで一番に旨いパンを売ってやろう
この収容所を出られたならばカーネギーホールの舞台でショパンを演奏して観客の拍手を浴びたい、などの夢を抱くことができた人々が最後まで生存した