2022年12月1日木曜日

山縣健志(苔アート作家)        ・苔の魅力をアート作品に込めて

 山縣健志(苔アート作家)        ・苔の魅力をアート作品に込めて

独自に特殊加工を施した水やり不要の苔を開発し、苔をガラスの器に植える苔テラリュウムや額縁の中に苔を植えるアート作品などを創作しています。  2018年に苔アート協会を設立したあと、地元の茨城県北茨城市にギャラリーを開設、昨年の11月には国立新美術館で行われた21世紀アートボーダレス展にて最優秀グランドグランプリ賞を受賞しました。   海外でも苔アート作品が注目されています。  

 ギャラリーには廃材が使われています。  苔蒸した森に迷い込んだような雰囲気です。  高さ1mぐらいのオブジェ、苔と砂利で水辺が表現されている。  中央に河童がいます。  苔テラリュウムアートと言いまして、白い部分は滝をイメージしています。   滝つぼのところで河童が釣りをしているというイメージの作品です。   台はバリ島から古木を持ってきて彫って寝かせて4,5年経った後のものです。  

横1.5m×縦1mの壁掛けタイプの絵画のような作品、色とりどりの数種類の苔が配置されている。  約10種類の苔を使っていて、通常は数種類を使っています。 川をイメージして作った作品です。  フレームはコーヒーの木を使っています。  ジャワ島の古木です。   小さい作品は5cmぐらいのものもあります。   苔の魅力は緑色なので癒されます。

山から新鮮な苔だけを厳選して持ってきて、特殊保存加工を施して水やりの必要のない苔を使って作品を作ります。   成長しないし、枯れることもありません。  柔らかさもあります。  水をやっては駄目です。  直射日光は避けることが必要です。   

アートとして海外に進出したい、美術館に提示したいという思いがあります。   苔と石と流木を使って作品にしています。  色の出し方、配置が一番難しいです。  

今もツアーコンダクターをしていますが、もともと緑色が好きで、高校生の修学旅行で京都の苔寺に行った時に、みずみずしさが何とも言えなくて感動しました。   5,6年前に一軒家(東京に人が別荘として使っていた。)を購入して、木が生い茂っていて伐採して、石はそのままにしておいた方がいいと言われて、石を基に苔庭を作ってみたいと思いました。 滝があり川の流れがある(水は流さない)苔の庭を1年半ぐらいかけて作り上げました。  ライトアップして、楽しんでいるうちに、苔テラリュウムの番組をたまたま見て、吃驚しました。  苔テラリュウムをやってみたいと思いました。  協力し合えればできると思って、2018年に苔アート協会を設立しました。  苔の材料集めをするために山林の所有者と交渉をして、無料で使わせていただくことになりました。  苔の勉強もしました。  

苔は4億5,6千年前から地球に現れたと言われています。  自分の祖先だと思っています。   枯れない苔が出来ないものかと思って、特殊保存加工を1年半かけて開発しました。   小学校のころから物つくりが好きでした。  額とかもすべて手作りでやっています。   ギャラリーはまだ未完成で壁なども苔で覆って、ギャラリーそのものを作品にしたいです。    苔のカフェと言った空間が出来ればいいかなと思っています。    苔の乱獲だけは絶対にやってほしくないです。(許可を得た採取)