森麻季(ソプラノ歌手) ・〔夜明けのオペラ〕
東京藝術大学音楽学部声楽科を経て、同大学院独唱専攻を修了,文化庁オペラ研修所修了後、イタリアとドイツに留学、プラシド・ドミンゴ世界オペラ・コンクールを始め沢山の国際コンクールで上位入賞、ワシントン・ナショナル・オペラ、ドレスデン国立歌劇場、トリノ王立歌劇場に出演を重ね、国際的な評価を得ました。 これまでにワシントン・アワード、五島記念文化賞、出光音楽賞、ホテルオークラ音楽賞などを受賞。 2022年からは国立音楽大学客員教授を務めています。
12月はコンサートが多くあり忙しいです。 手芸は形になって達成感を得られるので好きです。 子供のころは最初はピアノをやっていました。 国立音楽大学付属小学校に入って音楽の勉強を専門に始めころは最初はピアノをやっていました。 国立音楽大学付属小学校に入って音楽の勉強を専門に始めました。 ピアノだけではなくいろいろな楽器をやってましたが、いろんなお友達の伴奏をしたりしていました。 高2から声楽になりますが、それまでは伴奏をしていたりしました。 歌を始めた頃は音楽が楽しみになりました。 芸大を受けたら受かったので、この道でやって行こうかなと思いました。 音楽の先生に成れたらいいなあと大学時代は思っていました。 同大学院独唱専攻を修了,文化庁オペラ研修所へ行きました。
1998年ワシントン・ナショナル・オペラで『後宮からの逃走』でブロンデ役を頂きました。オペラってこんなに素敵なんだと思いました。 ドイツ語のセリフの役でもあって、ドイツに行かないといけないと思ってドイツに留学しました。 ミュンヘンではマイナス10℃とかで寒かったです。 ケルン大聖堂で歌う機会がありましたが、外はマイナス20℃近くでしたが暖房とかしないで石つくりなどで中はさらに寒かったです。 リハーサルでは凄く寒いなかで行いました。 寒さ対応はいろいろやりました。 毎日雪かどんよりしていて晴れないんです。 ドイツでは春の喜びの歌などが多いんですが、判ったような気がします。
日本では「赤い」というとリンゴとか花とかを思い浮かべると思いますが、イタリアでは情熱とか血とか激しいものを思う、ドイツでは夕焼けとか人生の終わりというような、同じ「赤い」という言葉にもいろいろな裏の意味があり国によって違うんだなという事を外国に行って知りました。 そういったことを理解しないと本当に詩の意味には近づけないんだなと思いました。
トリノ王立歌劇場でデビューさせてもらった時に、着いたらすぐに電話がかかって来て、都合が悪くなった人がいて代役を急遽頼まれて、衣装やら、靴やら急遽取り揃えてやったことがあります。 回りからの助けがあったからできたと思います。 音楽に国境はないと思います。
*「ラ・ボエーム」から「私が街を歩くと」 作曲:プッチーニ
アメリカの同時多発テロの時に丁度アメリカに居ました。 「オフマン物語」の人形の役で行っていました。 11日が最後のリハーサルで家で練習をしていました。 母からまず電話があり意味もわからず、リハーサルもできないという電話がありました。 ニュースを見て吃驚しました。 街は逃げ惑う人たちで、戦争のような雰囲気があり凄いことが起こったと思いました。 テロに屈しないという事でオペラも再開しました。(日本だったら再開は無いと思います。) ホワイトハウスとペンタゴンの間にある劇場でした。 お客さんが一人でも来たら楽しませようという話をしていました。 始まったらほとんどお客さんが入っていました。 みんなが一つになって平和を祈る瞬間で、凄く素敵でした。
クリスマスの後はミニオペラコンサートでチェコのドヴォルザークの作曲の「ルサルカ」の 第1幕のアリア『月に寄せる歌』を行います。 チェコ語は独学で勉強しました。 1月24日は錦織健さんとオペラコンサートがあります。 来年はヘンデルの「ジュリオ・チェーザレ」の「クレオパトラ」をやります。 全部を歌うのは初めてです。
*「からたちの花」 作詞:北原白秋 作曲:山田耕作 歌:森麻季