谷育子(声優) ・【時代を創った声】
谷さんはアニメ「楽しいムーミン一家」のムーミンママや、スポンジボブの様々な役を担当していますが、アニメよりも洋画の吹き替えを中心に活躍してきました。
そんな谷さん、アニメの面白さ難しさについて最近気付いたといいます。
ハリーポッターのマクゴナガル先生を演じる。
007シリーズ(M)など映画の吹き替えが多いです。
日本のアニメは想像しなくてはいけないので怖いです、しかし自分の思うように出来るので楽しいのかもしれない。
1960年 21歳の時に映画「武器なき戦い」でデビュー。
俳優座の養成所の生徒でした。
山本監督に声をかけていただきました。
小さい時からラジオ、映画が娯楽でした。
親に連れられて毎週日曜日には映画を見に行ったりしていました。
お姫様の役をやりたいと思いました。(小学校5,6年)
友達が俳優座の養成所を受けることになり一緒に受けに行きましたが、友達が落ちて自分が受かってしまいました。(高校生の時)
俳優座の養成所では芝居、映画などに出させていただきました。
詩吟、剣舞やりたいと思って高校1年から剣舞をやり詩吟もやる事にもなり発声練習になりました。
外国映画 「風と共に去りぬ」でビビアンリーを栗原小巻さんがやって母親役を私がやってなんて面白いんだろうと思いました。
別人になるという事に興味を持って、劇団と別れてこの世界に入ってきました。
「間」の使い方、「目線」など学ばせてもらいました。
日本の表現と違うから、しかし聞いていただくのは日本人なので日本流にやらせていただけるような気分でやっていました。
宗教的な面では日本は仏教なので、外国はキリスト教とかいろいろな宗教がありそこのところはいろいろ気を使いました。
アメリカ物はフランクで面白くて自由ですが、イギリス物になると頑固で説教臭くて日本の感覚に近いのかなと思いました。
「ハクション大魔王」は何にも考えずにやっていました。
いまは70歳以上の役をやらせてもらっています。
食べながら話す場面があり、実際にお新香を食べながらやったことがあります。
自由にできることに最近気が付きました。
この間傘寿(80歳)になりましたが、気分は60歳でやっています。
マギースミスさん おちゃめな部分を出して見た人から気に入ってもらった事もありました。
スポンズボブでうちの事務所だけでやっていましたら人気が出て、舌っ足らず風にやったら自分で好きだなあと思います。
ムーミンママ、原作の関係者とお会いして、自分は割とママ役がおおくて、声の苦労をしたことがないです。
画面を変えることはできないがフィーリングを変えることはできるので、ちょっと感じを変えようかなと思う事はあります。
今の若い子は甘いです、なりたいと思う事は自由です。
だと思ったとしたら最後までくらいついてやっていってほしい、何十年も。
演技の上手い俳優さんを作るんじゃなくて、人間として面白い人間を作りたいと思うのが私の望みですしそうあってほしい。
アドバイスはへこたれるなですね。
人を大切に、前を見ていってほしい。