渡辺達生(カメラマン) ・心にピントを合わせる(2)
還暦を過ぎてから新たな写真にチャレンジしています。
家族は妻長男3人でしたが、長男は独立して妻とねこが8匹います。
ねこは怒った顔を携帯で撮ってSNSに載せています。
近くに依らなくてはいけなくて、ねこは近寄られるのが嫌いなので撮るのが難しい。
車(古い車)とゴルフが好きです。
ゴルフでは一番行っていた時にはハワイへは120回以上行っています。
今は数ラウンドです。
59歳の時に食道がんが出来て食道を全摘出しました。
背中から切って食道を切って胃を繋いでいます。
沢山は食べられなくなりました。
煙草は50歳で辞めましたが遅かったです。
酒は手術のあとに辞めましたが、3年後にちょっと試して今は以前と同じ量になりました。
年配の方を撮るようになりました。
最初友人から撮り始めました。
遺影ではなく寿影としました。
親族を撮ったりしていたがNGを喰らいました。
自分の知っている主人とは違うと言うようなことを言われました。
背景は白あるいは薄いグレーにしています。
撮る時に宝物を一つだけ持ってきてほしいと言います。
刀であったり、石であったりしました。
それをもちながら僕と話をするんです、そうすると顔がほぐれるんです。
緊張が随分ほぐれて良い顔をするんです。
みんな喜びましたが、残念ながら何人かその写真を使いました。
笑っている顔なので心配はしたが、楽しそうだといって喜んでもらいました。
何年かやっているうちに有名な方も撮るようになりました。
漫才師の内海桂子さん、竹中平蔵さん、川渕三郎さん、野球の江本 孟紀さん、三遊亭円楽さん、萩本欽一さんなどがいます。
内海桂子さんはサンゴ(指輪と帯締)でした。(96歳)
いい顔をして話してくれて凄く良かったです、エネルギーを貰いました。
竹中平蔵さんは初めて書いた本(300ページ位)を持ってきました。
毎日3ぺージ書くことに決めて書いてきたそうです。
誇らしげな良い顔でした。
三遊亭円楽さんは扇子を持ってきて一人でずーっと喋っていました。
僕は後で扇子を買いに行きました。
川渕三郎さんはテーブルナプキンに色んな人のサインが書いてありそれを持ってきました。
楽天の球団の関係者、360人から730人のVサインを撮りました。(顔が判るように撮って欲しいとの要望がありました)
その時は5分位の時間で撮りました。
鈴木亜久里さんは家族の写真を持ってきて撮りました。(ハンドルとかヘルメットかと思ったが)
3年ごとに更新しようと思っていて自分が元気でないと撮れないです。
心にピントを合わせると本当に良い表情が出てくると思います。
宝物が上手く取り持ってくれます。
寿影は5~10分で撮ります。(300~500枚)
ルノワールの「可愛いイレーヌ」を国立新美術館で見たが、目にピントが合っていると思った。
ピントを何処にするかはカメラマンの意志だと思います。
様々なところでテストで助手に撮ってもらっています。
僕の宝物はやはりカメラです。(複数)
最初にグラビアを撮った時のニコンFはまだ持っています。
寿影はまだ100人満たないです。
寿影を撮るのに移動スタジオでやって行きたいという思いがあります。