2015年6月10日水曜日

鈴木 巌(考えるそろばん日本普及会) ・”そろばん”の新たな可能性を求めて

鈴木 巌(考えるそろばん日本普及会) ・”そろばん”の新たな可能性を求めて
昭和13年東大阪市生まれ、そろばんとかかわって60年を越え、現在珠算5段、日本珠算連盟東大阪珠算協会常任理事を勤めています。
中学生になってからそろばんを始めましたが、そろばんの魅力を知り、メキメキ上達しました。
大阪府立高津高校を卒業後、国鉄勤務、乗車券の販売を担当しましたが、そろばんで鍛えた計算能力が買われ、当時珍しかったコンピューターソフトの開発業務に抜擢されました。
昭和39年にそろばん教室を開設、以来50年余りに渡って教えています。
時代とともにそろばんは計算機にとって代わりましたが、そろばんには計算機とは違った魅力が有り可能性があるのではないかと世界を見て歩きました。
中国では両手を使って計算する両手算法や、ハンガリーでは考えるそろばん教育に出会いました。
算数教育にそろばんを役立てている、ハンガリーのそろばん教育に共鳴した鈴木さんは、何度もハンガリーを訪ね、交流を深め日本での普及に努めています。


そろばんを始めて64年、子供にそろばんを教えているのが51年。
読み上げ算も面白い、競算日も待ち遠しい思いがある。
弟がそろばんを習いに行くという事で一緒について行くのがきっかけとなる。
筆算よりは眼に見えて、指ではじくのが楽しかった。
現在自宅で、40~50人 東大阪で70~80人教えている。
1980年頃がピーク(204万人が日商の試験を受ける)だったが、2006年には17,8万人減りました。
尼崎で教育特区があり、そろばんをすることによって他の教科まで上がってきた。
そろばんが上達する事によって集中力も上がる。
小学校3,4年生に対して、ボランティアで教えている。(そろばんを教える先生がいないので)

そろばんは5500年前にメソポタミアにあったと言われていて、砂そろばん 砂の上に枠を書いて線を引いてその上に石を載せるとかしていた。
中国では西周陶丸(西周宮室遺跡出土陶丸 お茶碗を作る土を固めたものが100個ぐらい墓の中から出てきて、使い方がわからなかったが、そろばんだと中国の文献に載っている。今から3000年前。
その後 上の5玉 2個 下の1玉 5個  1000年前に発明。
日本に来たのが秀吉の時代の前の様だ。
そろばん文化は残したいと思っている。
中国では両手でそろばんをやるが、私の教室でも早くから教えている。
左の指を使うと右脳の85%を使うという事です。

ハンガリーではそろばんを使う様になったのは、今から25年前、マルカリアン・キミエ先生が1990年に指導を行った。
400校の小学校で採用されている。
暗算、足し算、掛け算、割り算、見取り算、玉を見て頭で考える 数を玉に置き換えて考える。
玉4個を使って 二桁で23より大きい数で奇数 答えは6個あるが答えを出してください、という問題。(ハンガリーの小学校1年生)  31 35 71 75 とかある。
3度ハンガリーを訪ねているが、来年も行く計画が有る。
電卓、コンピューターの時代だが、そろばんの火を消してはいけないと思う。

国鉄に行っていたときに切符を売っていて、夜になるとお金を集計して、売り上げ金額、集めた金額を計算するが合わない訳だが、其れを計算するのが得意だったのでピタッと合うのが嬉しかった。
コンピューターを導入するという事でプログラマーになる。
同僚から重宝がられる。
「すずらん」そろばんニュース 毎月発行している。 30年近くになる。
ハンガリーとのかかわりを続けたいと思っています。