2021年10月30日土曜日

佐藤義則(元プロ野球選手・コーチ)     ・人を育てる~信頼と挑戦~

佐藤義則(元プロ野球選手・コーチ)      ・人を育てる~信頼と挑戦~

1954年北海道生まれ、大学卒業後阪急ブレーブスに入団、ピッチャーとして通算165勝、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振のタイトルを獲得し、44歳まで活躍しました。   引退後はオリックス、阪神、日本ハム、楽天、ソフトバンクでコーチを20年務め、4球団を優勝に導きました。   日本ハムではダルビッシュ有投手を、楽天では田中将大投手を育成した佐藤さんに人を育てることについて伺いました。   キーワードは信頼と挑戦です。

育てるという事を一言でいうと難しいんですが、信頼関係を大事にして選手がどれだけ納得してやってくれるかという事が大事かなと思います。   一番は根気よく相手と接することが大事だと思ってやってきました。   一方的ではなく選手も言葉で返せるようにいろいろ話し合わないといけないと思います。   「はい」という言葉は使わないようにいっていて、本当に判って「はい」と言っているのか、言われたから「はい」と言っているか、判断が難しい。  

「ヨシボール」という独特の変化球ですが、三振をとりたいので考えました。  大学の時には直球とカーブだけだったので、直球のボールを落とすにはどうしたらいいか考えて、編み出しました。  フォークボールは頭の中にはなかった。  指が短かったので合わないと思いました。   「義ボール」はカーブと同じ握り方で捻り方を変えただけです。  困ったらいつでもストライクを取れるボールを覚えてくれれば、試合中でも助けてくれるボールをしっかり覚えなさいという風には教えています。   まずは挑戦してみる事が大事です。   

教える方も教わる方も納得しいないと伸びないと思います。   選手がこの人のいう事をやっていたらうまくいくのかなあと思われることが大事です。   社会の上司、部下の関係では、上司が頑張った部下に対してどれだけ上の方に伝えてあげられるか、と言いう事が大事だと思います。   信頼関係が出来ると上司のために頑張って働こうと思ってやるのが会社がうまく軌道に乗っていく方法じゃないかと思います。   信頼関係を築くには、スキルを伝えることで結果を出すのにつなげて信頼してもらうという事、コミュニケーション、人間関係(心の部分)だと思います。  やってくれないと教えたくなくなるし、一生懸命やる方を優先的に推薦しなければいけない。  

日本ハムの時には2軍のコーチで、ダルビッシュを6月に先発させるようにしたのが 最初で、1軍に行ったら2軍にくることはないので。  ダルビッシュも田中もスタイダーピッチャーと言われていたが、今から10年やるためには直球を磨かないといけないので、というのが最初です。  10年やるために今から準備しようという話を2人ともしました。  注意するときには注意しないといけない。   いい選手はそんなに教えることはないですよ。  本人の一番良い状態のバランスを覚えておかないと、おかしい時のアドバイスができないので、しっかり頭の中に入れておきます。  細かいところは色々ありますが、後は膝と肘の使い方ぐらいです。   選手に聞かれたことに対して的確のこたえることがコーチとして大事なところです。   

社会人でドラフトにかかる能力がある選手が居るので、関メディベースボール学院の選手でプロ指名がかかるようにしたいなあというのが夢です。    若い人には自分のやりたいことに挑戦してゆく気持ちを出してほしいという事と、やって見ないと何も生まれてこないので、まずは挑戦するという事を念頭に置いてなんでも挑戦してほしいなあと思います。