2020年10月4日日曜日

潘 恵子(声優)            ・【時代を創った声】

 潘 恵子(声優)            ・【時代を創った声】

アニメ『機動戦士ガンダム』、『美少女戦士セーラームーン』など重要な役柄を演じ、元祖アイドル声優としても活躍しました。  舞台女優や歌手としても、活躍して来ましたが、あることをきっかけに声の仕事に専念するようになったといいます。

芝居に興味を持ったのは3歳の時です。  家から近くに日劇があって宮城まり子さんの「ガード下の靴磨き」を母が好きで一緒に何回も観にいっていました。 

高校の時に「ヘラン・ケラー」をやったときに、先輩の衣装をつくっていたりして、2年生の時には演劇部のトップになって、ヘレン役をやる事になりましたが、その時にトラブルがあり前歯を2本折ってしまって、お金もかかるんだという事もわかって、自分で働いて稼ぐようになろうと思いました。  そして芝居をやろうと決めました。 講堂には満席となり拍手が忘れられませんでした。

劇団四季に18歳になる前に受けましたが、最後まで残りましたが、落ちてしまいました。

後の話では先生が合否の連絡は受けて、実は受かっていたが母親が駄目という事だったという事でした。 今が幸せなのでこれでよかったんだと思うしかなかったです。

劇団未来劇場の公募があって受けて、研究生になりました。(学校との二足の草鞋ですが、ほとんど学校にはいきませんでした。)

俳優座の舞台にも出させてもらって楽しかったです。  TVドラマ、映画へも出演しましたが、流れに沿わないで細切れなのでどうも合いませんでした。

劇団未来劇場は人間関係と大学の論文もあり忙しすぎて、又結婚することになっていたがそれも壊れてしまい、すべてが嫌になって劇団を辞めることになりました。

友達がカナダで勉強していて、来ないかと言われてカナダに行くことにしました。  好きなことをやればいいんじゃないといわれました。

声優の見学をさせていただいて、1週間後に電話があり野村道子さん(『サザエさん』の磯野ワカメの声を担当)から声の仕事をしたらといわれて、誘われてこの道に入りました。

マイクの扱いもよく知らないまま入って、失敗の繰り返しもしながらやってきました。

アニメで初めてのレギュラーが1977年の『超人戦隊バラタック』(ユリ役)  同年、日本アニメーション製作の『女王陛下のプティアンジェ』(アンジェ役)で初主演しました。

当時声優の人も少なくて、日に何本もやらせていただきました。

「トム・ソーヤの冒険」では相手が野沢雅子さんで大先輩でした。 服部克久さんから「歌える?」と言われたときに歌手になりたかったという事もあるので、「歌いたいです。」といいました。

挿入歌『恋するベッキー』を歌いました。(服部克久 作曲) 歌手にならないか?と言われました。  歌手として主題歌・ED曲を担うことになり、歌手活動を開始。(元祖アイドル声優)

『機動戦士ガンダム』出演当時、ニューヨークで1週間の滞在期間中にブロードウェイの舞台を8本観劇、「王様と私」のユル・ブリンナー を観てそのエネルギーに感激しました。

自分の芝居、歌に「もう無理!」と感じ、自分に何ができるか考えて声の仕事に専念するようになりました。

娘の藩めぐみもガンダムの仕事をして時を経て親子でこの仕事をしたという事はありがたいと思っています。

今後絵本を描きたいと思っています。