2020年10月27日火曜日

三遊亭白鳥(落語家)          ・俺の創作落語はおもしろい

三遊亭白鳥(落語家)          ・俺の創作落語はおもしろい 

新潟県上越市出身の57歳、新潟県の高校から日本大学芸術学部を卒業、学生時代は落語を知らないまま過ごしました。  ある時古今亭志ん生の著書「貧乏自慢」を読んで落語に興味を持ち、その後TVで三遊亭圓丈さんの落語を観て感動、1987年に圓丈師匠の弟子になり、前座名「にいがた」で落語の世界に入りました。 1990年に二つ目に昇進、2001年に真打に昇進し「白鳥」と改名しました。   その後春風亭昇太さん、柳家喬太郎さん、林家彦いちさんなどと一緒にSWA(創作話芸アソシエーション)」という名前で新作落語の会としても活動しました。  およそ300以上の新作落語を作っている白鳥さん、創作落語の天才と言われ、その落語は噺家仲間から面白いと評判、とくに美内すずえさんの漫画「ガラスの仮面」をモチーフにした「落語の仮面」は人気の演目です。   また女性の落語家と一緒にウーマンズ落語会という勉強会を作り、新作落語を提供したり、指導したりと落語界を盛り上げてきました。

コロナの関係で次々にキャンセルがあり、一時期寄席も無くなってしまいました。  新作落語は300以上ありますが、寄席でトリを取るネタは100ぐらいはあります。

最初圓丈師匠からはあまり落語は教えてもらえませんでした。   派手な着物を着てもそれに負けない笑いを取るために頑張りました。  57歳ですが、新作落語は邪道だと馬鹿にされながらやってきて定めだと思ってやってきました。

新潟県高田で次男坊として生まれ、次男は軽く扱われえるのでとにかくここから出たいと思って一生懸命勉強しました。  TVのプロデューサーになりたくて日大の芸術学部に入りました。   うちは自転車屋の問屋をやっていて、1歳ごろに保育所に預けられて親とは会わなかった。   一人で物語を作りながらドラマを作っていたりしてそれが創作の源になっているのかもしれません。

高校では小説を書いてみんなに読んでもらったが、みんなが面白いと言ってくれて小説家もいいかなあと思いました。   冬場では友達が家に来て怪談話をしてそれが結構評判になりました。   

大学では空手部に入りました。   圓丈師匠は天才肌ですが、怒ると激昂してみんな弟子は物凄く怖がったが、僕は空手部だったので、殴られるわけではないのでそのうち終わるだろうと思っていた。  師匠は僕のことをずーと否定していましたが、半年か1年後には俺がこれだけ怒鳴っても平気なのはお前だけだ、お前を弟子にするといわれて、それから師匠と色々話をするようになりました。

大学時代に児童文学研究会にも入っていました。  そこで物を書く力も養うことができました。

新作落語を書いて、圓丈師匠から認められて弟子にしてもらったようなものです。

22歳の時に「貧乏自慢」を読んだら面白くて、急に落語家になろうと思いました。  寄席にいったり色々調べていたりして、TVでうちの師匠が新作落語をやっていて、弟子入りすることになりました。  あの本と出合わなかったら落語家にはなっていなかったです。

圓朝師匠以降は新作落語はくだらないと言われてきたが、圓丈師匠はくだらない新作ではない、哲学的というかある一部の知識人には理解してもらえるような新しい新作を生み出しました。   

1987年に入門、1990年二つ目昇進、1992年ニッポン放送主催「第7回お笑いゴールドラッシュ」で優勝。  優勝するとは思わなかった。  その後売れるかと思ったが、全然売れずに貧乏生活が続きました。   2001年(38歳)真打に昇進、  2005年 - 平成16年度彩の国落語大賞受賞。  古典落語を一生懸命にしている人にあげる会だが、白鳥版「火炎太鼓」をやったら何故か通ってしまいました。

2003年にSWA(創作話芸アソシエーション)」を結成、春風亭昇太さんの言い出しがあり声がかかりました。

2011年「ギンギラ落語ボーイ」を出版。  これを出すのに5,6年かかりました。

落語イコール面白いというだけではなくて、落語はうまいとか、ただ笑わせるだけじゃなくて、終わったあと面白かったと最後に客の口からでる芸人が最高なんや、覚えているかお前が終わったときの拍手を、といったことだと思います。

「芝浜」は圓朝師匠の作で、僕とやっていることと変わらないと思うが、ほかの新作はくだらないとずーっと言われるのが腑に落ちなかった。

僕の作った人情噺女相撲の話(「鉄砲のお熊」)を今度雲助師匠がしっかりとした古典に直してくれて、やってもらっています。   芸は残らないけどネタは残りますのでうれしいです。

女流の噺家さんの勉強会をやっています。  女流目線での話を作ってやり始めて人気が出てきています。