池間北斗(琉球箏曲家) ・【にっぽんの音】
案内役 能楽師狂言方 大藏基誠
能楽協会は7月の末から8月頭にかけて国立能楽堂で「蚊相撲」というものを開催、全流儀の家元がそろって日本全国の能楽師が一堂に会して能楽フェスティバルとなっています。
池間北斗は30歳、全国的な琴のコンクールで最高賞を受賞するなど次世代を担う存在として大変期待されています。
沖縄にお琴の文化が来たのは約300年前で10曲を持ってきました。
三線の伴奏楽器として古典音楽や琉球舞踊組み踊りの地方(じかた)として使われる楽器となります。
お琴に装飾が施されているものがあります。
楽器自体は一緒ですが、弾く爪が違うというのが大きな特徴です。
こちらの代表的な形は四角いものと三角になってる間の丸爪を使うというのが特徴的になっています。
三線の伴奏楽器として使うので三線の調弦に合わせて弦がゆるく張られているのが特徴です。
演奏方法も違います。
沖縄のお琴は柔らかな音色が魅力だと思っています。
沖縄だけに残っている奏法もあり、音を打った後に左手で音を揺らしてあげたりしますが、左手の仕方が違います。
*『瀧落菅撹』(タチウトゥスィガカチ)
沖縄には10曲伝わってきて、その中でも一番有名な曲です。
*対馬節(歌もの)
対馬の娘のお話の曲です。
大藏:中国、インドネシアの雰囲気もあるような感じがします。
沖縄の音はアルファ波、癒しの音が出ているといわれますが。
池間:音階も明る目になっています。
『瀧落菅撹』(タチウトゥスィガカチ)は古典筝曲になっています。
新作もやっています。
三線もやってましたが、お琴は7歳の時に出会いました。
お琴の弦でミニカーの遊びなどもしました。
沖縄県立芸術大学琉球芸能専攻科に行き本格的にお琴を学びました。
大藏:沖縄国立劇場でやらさせていただいたことがありましたが、芸事が温厚だと思いました。
池間:ハッピーエンドが多いです。
本格的にお琴を学び始めて良さが判ってきました。
お琴の音色が好きですね。
師匠から「できないという言葉は使うな」と言われて一番忘れない言葉で今も心にあります。
*「千鳥」
日本の音、お琴の音はやはり日本の音だと思っています。
首里城が延焼してしまった日の翌日に首里城で演奏する予定でした。
今まで一度も首里城で演奏したことが一回も無くてしたいと思っていましたが、いつか復元されたときに演奏したいと思っています。
首里城は5回焼失しています。(前回は戦争で)