2018年7月16日月曜日

中井智弥(筝演奏家・作曲家)        ・【にっぽんの音】

中井智弥(筝演奏家・作曲家)        ・【にっぽんの音】
39歳、お琴は普通13弦ですが、ここにあるのは25本あります。
幅も普通のお琴よりも倍近くになっています。
主に25弦を使っています。
13弦はチューニングが5音階になっているが、25弦の場合は「ドレミファソラシド」になっていて音域も広くて、左手で伴奏をしながら右手でメロディーを奏でることが出来るという特徴があります。
ピアノとかハープをイメージしていただけるといいと思います。
6オクターブ半位まで行ける楽器です。
13弦は爪だけで演奏しますが、旋律が主で簡潔な音楽、無駄なものが無いという感じで、文学でいうと俳句とか短歌のようで、25弦は詩のような感じです。

6世紀の中頃に雅楽と一緒に伝わってきた楽器です。
お琴は和楽器でも相当進化た楽器です。
宮城道夫先生が作られた80弦が昭和4年に発表されている。(いまは弾く人はいない)
普通に楽器としてあるのは30弦まであります。
13弦、17弦、20弦、25弦、30弦があります。
自分には25弦が会っているともいます。

*インフィニティー(『infinity』)のなかから「紅蓮の炎」 作曲 中井智弥
 紅蓮地獄を表現したもの。

20年前にこのような事をやっていたら破門だったと思います。
コラボをして又違うものをせっかくだから生み出したいなと言うところまでいきたい。
琴との出会いは6歳の時に母親が地歌の三味線を習っていて、その場にいたが先生が退屈だったらお琴を弾いてみたらと言われて凄くいい音がして感動だった。
大学が東京芸術大学の邦楽部で13弦の古典を勉強しました。
芸大で25弦を開発した野坂操壽先生に3年間お願いすることが出来て、影響を受けて大学を出てから25弦を始めました。
高校2年の時にプロになりたいと決心しました。

芦垣美穂先生には高校1年からお世話になり今でも習っています。
古典をこよなく愛している先生です。
*「辿る」というアルバムから「融」(とおる) 作曲 石川勾当
 19世紀後半に作曲したもの。(30分近くの大作)
光源氏のモデルとなった平安時代の左大臣源融の舞を見せる場面の能、三味線と琴に置き換えて作曲されたもの。

20から30曲 お能をテーマにしたものを作曲しています。
25弦での曲は新しいので無くて(25弦は27年になる)、西洋の方が作曲してくれるが現代的過ぎて難しい。
自分で曲を書いて見ようと思って、能が浮かんで能の曲を書くようになりました。
能のドラマを音楽で表現したいと思いました。(演者にもなれる)
20代は能のドロドロした世界を書いたので、これからはハッピーになれる曲を書きたいと思います。
日本の音とは、母親の音かもしれないが朝起きてまな板の包丁を叩く音、日本でしか聞けない音だと思います。

*フィンランドの伝統楽器カンテレとのユニット 13弦 「ラウル」(日本語で「歌」)から「モーション」