鈴木敦(鈴本演芸場) ・【にっぽんの音】
能楽師狂言方 大藏基誠(案内役)
大藏さんは狂言と津軽三味線、狂言と落語などジャンルを越えた企画で若い世代に伝統技能の魅力を伝えています。
160年の歴史がある鈴本演芸場。
鈴木敦さんは7代目。
トリの方の幟をあげています。
席数は285席あります。
酒も持ち込んでやっていただいていいと言うことになっています。
祖父が提案してやってきました。
舞台は横4間あります。(昔の寄席は2間が普通だった)
マイクは埋まっていて電動で上がってきます。
落語で扇子の柄の部分で叩いて音を出したりしますが、歴代の師匠がずーっとやっているので触ってみると判る位のへこみが出来ています。
桃月庵ひしもち:前座に成り2年に成ります。
入門してから前座として楽屋入りするまで1年掛かりました。
今は前座さんが多くいます、上の前座が二つ目にならないと前座にはなれません。
大学にはいって落語に興味を持って、桃月庵 白酒が師匠ですが、非常に心を打たれて是非入りたいと思いました。(桃月庵ひしもち)
前座として太鼓の仕事もあります。
二番太鼓、開演5分前に打つ太鼓です。
客席から見て左側に太鼓部屋があり 3畳もないところに太鼓が置いてあります。
今日、笛を吹いてくれたのは春風亭 一花です。
太鼓は必修科目で笛は自主的にやっています。
笛をやると先輩方から重宝されます。
師匠の春風亭 一朝がずーっとやって、歌舞伎座で吹いていたこともあります。
その弟子なので笛をやりたいと思って師匠に習っています。(今度二つ目に成ります)
私は(春風亭 一花)見習いが1年半、前座が4年に成ります。
私は女性の落語家と云うことで、噺には男の人の話が多くあります、割と男の人が出てくる演目が好きで、それも積極的にやって行きたいと思っています。
前座の演目はシンプルなものが多く、基礎的なことと云うことで演目も或る程度限られています。
2つ目になるともう少し拡がっていきます。
一番有名なのは一番太鼓。
お客様を呼び込む太鼓。
(どんとこい どんとこい かねもってこい)
最後にばちを止めるときにクロスしたような形で止めるが、これは漢字の「入」でお客様が入るようにと云うことでこのようになっています。
終演時の追い出し太鼓。
(出てけ 出てけ 出てけ てんてんばらばら てんてんばらばら)
終わったあとに胴の部分を「カラカラ」と叩くが、終わったら客席が「空」になりましたという意味で、最後の追い出しが鋲の部分を擦るんです。
これは寄席のドアが閉まって、鍵をしたということになります。
銅鑼 落語の中に鳴りものが入った時などに使用します。(時間を知らせる)
拍子木 出囃子の中で拍子木をちょっと鳴らしたり、話の中に入れたりすることもあります。
四助(よすけ) 太鼓とか他のお囃子を助ける。
三味線 恩田えりさん 寄席の出囃子で生演奏をやっています。
*出囃子 5代目の柳家小さん師匠 「序の舞い」(今は寄席で聴くことはできない)
*変わった出囃子 チャイコフスキーの「白鳥の湖」 三遊亭白鳥
300曲以上あります。
紙切りとか落語以外にもあるのでレパートリーはかなりあります。
なかには弾き捨て、みたいなものもあります。
私(恩田えりさん)は寄席にずーっと居たかったので職業としては売店とかお囃子、席亭の3つが有り、お囃子を選びました。
国立劇場伝統芸能伝承者養成機関・寄席囃子コースに入って、修行してから寄席に入ります。
現在、東京で20数人います。
*出囃子 プロレスの曲 UWFのテーマをテーマにしている 鈴々舎 馬るこ
出囃子 落語家が出てきて座ってお辞儀をするまで。
その人の癖を知っておかないと上手いタイミングで終わることはできない。
体調によっても歩幅が違ったり、速さが違ったりするので、注意することが必要です。
「紙切り」では、お客様の注文なのでどんなものをやるのか分からないので、お囃子さんのセンスが大事です。(それれぞれのテーマによって選曲)