石垣征山(尺八奏者) ・〔にっぽんの音〕 能楽師狂言方 大藏基誠
1981年東京都出身。(42歳) 三味線奏者の尾上秀樹さんとの音楽ユニット「HIDE✕HIDE」の活動は15年以上にわたる。 ゲーム音楽の作曲、演奏も手掛けるなど幅広く活躍しています。
元々ゲームが大好きです。 2009年ぐらいからゲーム音楽のコンサートにゲストとして呼んでいただいて、それがどんどん進んで、今はゲームの中の音楽の収録をさせていただいたりアレンジしたりしています。 有名なのが「モンスターハンター」とか「スーパーマリオン」とかあります。 父親が尺八奏者初代石垣征山、母親は琴の演奏家洗足学院音楽大学名誉教授の石垣清美です。 子供用の尺八はないので、指が大きくならないと穴がふせげないので、やらなかったです。 家では尺八、琴の音が鳴って聞いていました。 中学2年ぐらいまではお琴を年に1回やるぐらいでした。
中学2年でオーストラリアへの海外派遣の話があり、どうしても行きたくて尺八での文化交流という事を訴えて、面接を通ることが出来ました。 その後父に尺八を教えてもらいました。 「さくらさくら」を覚えていきました。 オーストラリアにも有名な曲があるのでそれも覚えて行きました。(「ワルチング・マチルダ」(Waltzing Matilda))
*「ワルチング・マチルダ」
帰国後も3年間は尺八は全く触りませんでした。 高校2年で進路の問題があり、尺八で芸大を受けたらどうかと母親に言われました。 芸大に入ることが出来ました。 大学2年の時に父が癌で亡くなってしまって(51歳)、父親の関係の周りの人から母親と一緒に演奏をするという話を頂き、いろいろなところに呼んでいただきました。 父親への恩返しは尺八を吹いて演奏したり、尺八を世に広げてゆくことと思いました。 もともとはお坊さんがお経に代わりに尺八を吹いていたと言われます。 27歳ぐらいで父親の名前を襲名しました。
*「サウザンド・ナイブス」 演奏:HIDE×HIDE
どの音色を選択するか、どの音色を出すかという感覚が歌に限りなく近いという、自分のやりたいものが表現しやすい楽器だと思います。 骨格によっても音色は違う、同じ楽器を使っても音色は違ってきます。 オリジナルをやりますが、尺八らしさは生かしたい。 古典も大事にしたいと思います。 古典も勉強しないと説得力がなくなってしまうだろうなあと思います。
尺八は見た目にはめちゃくちゃシンプルな楽器です。 ここの3本の尺八がありますが、一つは古典の真竹、もう一つはプラスチック製、もう一つがメタルで出来たもの。 竹は割れたりするが、プラスチック製、メタル製は周りにメンテナンスする人が居なくても、海外の方が安心して持てると思います。
*3本を吹いてみる。(判別が難しい)
プラスチック製は軽い感じ。 メタル製は広がりが少ない。 竹製は広がりふくよかさがある。(石垣征山、談)
*タイトル「音の簾がかかる社」 琴と尺八の二重奏曲 作曲:石垣征山 尺八:石垣征山 琴:石垣清美
〔にっぽんの音〕とは「間」、だと思います。 向こうの人が一番驚きをもって喜んでくれるのは「間」の感覚だと思います。 「間」の空気感が日本らしいなと思います。 自分が面白いと思う事をやってゆきたい。 ライブを月に一回やってきて10年になります。