辻本好美(尺八奏者) ・【にっぽんの音】
進行役 能楽師狂言方 大藏基誠
海外向けに放送されているNHKワールドの番組でマイケル・ジャクソンのヒット曲「Smooth Criminal」演奏して、インターネットで世界的に有名になる。
*「Smooth Criminal」 バンブーフルートオーケストラ(女性尺八奏者5人組の音楽グループ)の演奏。
日本らしさが前面に出ている。
色んなところに配信できるので、いいツールだと思っています。
バンブーフルート=尺八
三味線を弾いていたのは小山豊さんです。
洋楽を尺八で演奏することで、タンギング’(管楽器の演奏における舌による奏法の総称 管楽器奏法の最も基本的なものの一つ。)で音を短くする奏法は古典ではないですし、「Smooth Criminal」に関していえば最初のところをタンギングにしましたが、いろいろ考えたりするのが新しい発見になったりします。
シングルタンギング、ダブルタンギングなどいろいろな技法があります。
*「Scatman」 バンブーフルートオーケストラとジャズトリオとのコラボレーション
ドラム、ピアノなどの西洋楽器も入っています。
海外では楽器は言葉がいらないので、楽器を介してのコミュニケーションができます。
尺八の音色は生命感を感じます。
「間」というものは素敵な部分だと思います。
尺八の音色は性格が出てくると思います。
優しい音色とか癖のある音色とか感じます。
尺八演奏で山口五郎先生(人間国宝)は本当に素晴らしかったらしくて、いろんな方から言われていて、亡くなってしまわれましたが、一度でいいから生演奏を聴いてみたかったです。
*「巣鶴鈴慕(そうかくれいぼ)」 奏者 山口五郎
雛鶴の誕生から親鳥の愛情,子鶴の巣立ちを経て親鳥の死にいたる一連の物語を共通の
曲想としている。
尺八を始めたきっかけは完全に父親(尺八奏者・辻本公平)の影響です。
朝から晩まで尺八を吹いているような父親でした。
本業は整骨院をやっていますが。
小さいころから尺八があるのが当たり前な環境の中で尺八の道に進んできました。
音を出すのは気が付かないうちにやっていました。(小学校低学年)
父の演奏会の時に一緒にやったことがありましたが、親子でやる居心地の悪さを感じたことがありました。
高校生の時に邦楽部に入って尺八を吹いてゆく中で、進路を芸大に決めて、今の自分があるのかなあと思います。
自分に合った尺八であれば安くても高くてもいいというのがあります。
*「Wake me up」 バンブーフルートオーケストラ
初めてのCD「尺八」で一番最初にアレンジとしてあがってきた曲。
絹ずれの音が日本の音という風に感じました。
ステージに向かう時に歩いているときに着物の音を感じ凛とした気持ちになります。