2018年11月9日金曜日

五味太郎(絵本作家)           ・みんな、人生楽しもうぜ!(1)回目

五味太郎(絵本作家)           ・みんな、人生楽しもうぜ!(1)回目
1945年 東京生まれ、73歳、工業デザイナーを経て28歳で絵本作家としてデビューしました。
手掛けた絵本はおよそ400冊を越え、30年間読み継がれるロングセラーも数多くあります。

昔ポルシェに乗っていて、講演会などに飛ばしてきたが、絵本作家らしくないと言われたが、じゃあ絵本作家とはどういうイメージなのかと言いましたが、電車でとぼとぼ来るような感じだと言われましたが。
ラジオは好きです。
TVは出ると色々めんどくさくて嫌いです。
明け方まで仕事をするタイプなので、どうしても起きるのが昼近くになります。
絵を描いている時に、夜中微妙に筆の音とか紙の音とか耳触りになる時があり、色を塗る時などにはジャズなど音が流れるのがいいです。
言葉を考えるときは、音楽は鳴っていない方がいいなあと思います。
こんな感じを書きたいなあと思う時は直ぐ浮かびます。
纏める時にはあれっと思うようなことが必ずあります。
思い付きは大事にしています。(とんでも無い時に出てきます。)

40年というと、時代の価値観とか色んな意味で変わります。
自分の中に何かあるものをずーっと考えているタイプなので、社会的な問題を描いたものは一冊も無いですね。
手掛かりは日常的なもので、組み合せの中でこれいいとか、組み合わせを楽しんでいるんだと思います。
「絵本図録」を出版、厚さが2cm位。
企画があった時にめんどくさいという思いと、纏めるとまずいと思ったりしました。(全貌を見ない方がいいのではないかと)
全貌を見てしまって、描きにくいなあと思いました。
次に進んでいますが、この前よりも素直でないなあと思ったりします。
1973年 28歳のころ、絵本作家としてデビューしました。
工業デザインは実践的な感じがあって、今も興味がありますが、自分には向いていない部分がありました。
インテリアのデザインなどもやっていましたが、印刷は本を大量に作るので、作るそのものは個人の思いの方法のまま定着出来ていいなあと思いました。
本を出版するのが良いなあと思いました。
みんながチェックして編集会議をやって、読者はどういうふうなものをもとめているとか、工業デザイン的にやっている本もあります。
小説を作る時にそんなことを言っていたら、面白くもなんともない。

絵本も売ろうと思うとみんなが何を求めているか考えるが、僕から見ると工業デザインの作り方の悩み方と同じだと思いました。
絵本=子供の本というイメージがあるが、子供達に何を教えたいんですか、子供たちに何を導きたいのかと言われたが「無いんです」と言っていました。
私は絵で本を描きたいと思いました。
絵だからどこでも通用するんだと思います。
文字はどうしても方向が規定されたり、限定されてしまうが、絵は限定できない、観る人の問題となる。
気配、気分、温度とかは読み手の問題だと思う。
絵本を作っていることは楽しいです、好きなんだと思います。
のんびりダラッとしているのが下手なんです、本を描き終わって編集者に渡ると、やることがなくなるのでがっかりしてしまいます。
気が付いたらこんなに書いてきていました。
自分ではよさそうだなと思っても違ったり、本の反応は判らないです。
意見ではなく気分を伝えたい、体調を含んで気分を整えておく事にめちゃくちゃ努力していることはあります。