2011年11月1日火曜日

石橋純(東京大学准教授)        ・私を育てたベネズエラ文化

 石橋純(東京大学准教授)                     私を育てたベネズエラ文化  
ベネズエラ 距離から言うとブラジルより近い 日本の2.4倍の面積 3000万人弱  
ヨーロッパ系、アメリカ大陸先住民子孫、アフリカ系 その混血 多民族多人種
チャベス大統領 21世紀の社会主義を目指す 社会改革を進めている 石油が沢山取れる 
日本には地球を1/4周しないと輸入できないので石油の輸入は殆どない
パナマ運河をタンカーが大きいので通れない 
サッカーより野球が盛んでラミネス、ペタジーニ がベネズエラ出身 

スペイン語を専攻(東京外国語大学) 大手電機メーカーに勤務 
ベネズエラに駐在員に行くことになる  販売戦略の立案 月に2から3回販売店を回る
8年駐在 ベネズエラの文化、特に音楽に魅了された  
ベネズエラ文化を世界に知らせようと思った 日本に音楽を紹介する
ホローポが代表的(ブラジルのサンバに相当する) 
楽器はアルパー (ハープ) クワトロ(ギター) が基本の楽器
初めは一流のコンサートを訪ねていたが 民謡とお祭りを訪ね歩くようになった 
ベネズエラのTVにも登場しないような現地の音楽家に出会う事になる
  
戻って来てから会社と大学院を並行して過ごすようになった
(35歳までにライフワークを見つけて漠然と転職を考えていた)
1990年代なかばで会社が不況になり大規模なリストラが実施、会社を辞めて大学院に専念して博士論文を書く(35歳)
2つ学んだ 速況を尊ぶと言うこと 緻密に計画してがっちり固めてそれを計画通りに実行してゆく事ではなく、状況に応じて臨機応変に判断し、なおかつ臨機応変のチームワークを発揮して目標を達成する (速況精神を学んだ)

役割分担が決まっていないのでどんなことでも必要があればチャレンジしてゆく
(日本では固定化されてしまっている 持たざる者の生きかたの戦略ともいえるのですが)
未知なものにも恐れずにチャレンジしてゆく事にベネズエラ精神によって培われたと思う
人間的な魅力は→中南米の国のなかでも余り裏表がない 
自分の事を好きになってくれたら全身で好きだと表わすし、嫌いな人は嫌いと非常に判り易い 裏表がない
ベネズエラ文化から学んだこと、最もかっこよくやりたいときには最もさりげなくやれ 
さりげなくかっこいい事をやるのはベネズエラ文化の美学(かっこいい事には命をかける)
東京大学の名物授業があるが全学体験ゼミナール 専門分野以外の活動を実際に学生に体験してもらおうというのがある

ベネズエラの音楽を実際に学生に体験してもらおうと思ってラテンアメリカ音楽演奏入門として全学体験ゼミナールを開きました
ベネズエラ文化週間 カラカスシンクロニカという6人編成のバンド(ベネズエラで超一流)  
11月初めに来日コンサート
経済的に恵まれない人たちが(黒人等)教育、自助努力を通じて人間開発、社会開発してゆく為の良い仕組み作り 貧困のより少ない社会作り に何らかの形で自分の勉強を生かせたらなと そのひとつに人種差別の問題があり、この世の中には人種差別だけではなく不平等がある 
差別する人と差別される人がいるのが常ですので、差別を解消してゆく為に民衆文化や音楽の研究が役立てばなと思っています 
先ずは知らない人達の事を知る 豊かな感性を持つ