2011年11月12日土曜日

藤井絢子(菜の花projネットワーク代表) ・菜の花で地球を救え

藤井絢子(菜の花projネットワーク代表66歳)              菜の花で地球を救え  
<概要>
昭和21年神奈川県生まれ。上智大学文学部卒業。昭和46年滋賀県守山市に転居後、湖南生協に参加
家庭で使った油 廃食油から石鹸を作り 菜の花を栽培して菜種油を絞り 石油に変わり燃料にしようという市民運動其れが菜の花Projです
今では日本全国に広がりました   
いま注目されているのが福島県の原発で汚染された土地に菜の花を植える取り組みです
菜の花が何故地球を救うのか 聞きました

滋賀県菜の花館 菜の花のを乾燥して収穫する施設 食用油にする施設 
油カス 地域から集めた廃食油をバイオ燃料にする 
もみ殻を薫炭にして土壌改良材に,使ったり、発生熱を床暖房に使ったり お湯に使ったりする多機能を持たせた施設  循環型社会  
石鹸運動のシンボル 食器洗いからトイレ洗いまで全部使える  
菜種油 99.何%はカナダから輸入されるが これは香りもいい 
化学物質も使わないので味もいい

学生時代に石牟礼 道子さんの「苦海浄土 わが水俣病」という本 を読み愕然とする  
環境に関心を持つきっかけは水俣問題のこの本 琵琶湖の近くに住む 
地域の食の安全推進グループとの係わり チッソの会社があった等の偶然が重なり,段々環境の運動になって行った 
琵琶湖は1400万人の水源地 1971年に滋賀県に来た  
食の安全には大きな運動には成っていなかった  
環境に関心が向いたのは1977年5月27日の赤潮だと思います  
琵琶湖が病んでいると言うのを直接におしえてくれたのが、赤潮の臭いと色
今までは環境を汚しているのは企業と講義しているが、琵琶湖の場合はまったく違って私達も汚している 
 
汚れた水を飲まなければいけないと言うのは、被害者ですが,それ以上に加害者になっている 
それが大変大きなきっかけだったと思います   
石鹸を使う運動 メーカーが売っているものをそのまま信じてそのまま使うのではなくて使い続けると琵琶湖が病気になる 
それに替るものとして、廃食油からナチュラルな石鹸が出来る 
これを使いましょうよと口コミで伝えてゆく→赤ちゃんを守る運動、身体を守る運動 生きものにも心配りする 運動   
燐が合成洗剤に入っていてこれが原因  燐の無い石鹸の運動  
武村知事が住民自治を重要視していた  
石鹸運動 これこそが住民自治の本義だとおっしゃってくれた

問題提起を県の施策に乗せてゆく 
其れがとても県政の運営に大事なことだと言う事で 住民が盛り上がれば盛り上がるほど県政に力が入ってくる
条例出来る(住民と行政の共同  これが大きかった) 
おむつかぶれが出たりして健康にも影響していた
無燐の合成洗剤をメーカーが開発  売られる様に成る 
そうすると廃油から取る石鹸の使用量が少なくなってしまい そのことで段々と、廃食油が集まり過ぎて対応をどうするかが課題となる
    
燃料にするのをドイツでやっていることを知る
(化石燃料が途絶えた時に備えて実施しているとの事に吃驚)  
89年に環境の専門の生協を立ち上げる準備をしていた  
環境専門生協理事長をする リサイクル事業 牛乳パックをリサイクルさせる  
当時回収率は1%程度
回収してトイレットペーパーにする   環境にこだわった商品をもっともっと使ってゆく  
二つの柱を考えた  再生可能エネルギーの事を考える
太陽のエネルギーを利用するを考える

天ぷら油を燃料にする運動 天ぷら油で船が、車が動くという宣伝車で回る 
廃食油を燃料油に変えるプラントの開発はいろいろ大変だった 
バックアップしてくれる行政はなかった 環境庁に掛け合ったりした
5700人の町で小さな町で動きがみえたのが良かった  
全国から沢山の人達が見に来て下さっている    それが拡がるPR効果となった
休耕田に菜の花を植える運動を広げた 
休耕地は全国で約40万ヘクタール かつて菜の花を最大作ったのは13万ヘクタールだった  
秋に種をまく→春菜の花が咲く(菜の花フェスティバルをする)→6、7月刈り取り→乾燥させ搾油→食用油として使用→廃食油を回収→バイオ燃料にする機械にかける→
→バイオジーゼルの燃料を作る→車等に使用
     
絞り取ったカスは絶好の有機肥料  食の安全に寄与する 
農作物の自給率は40%弱  
菜の花のこの運動は全国に広がる    各地域で独立して行われている 
景色がいい、はちみつが美味くなる  全国で情報交換をする場を作る(観光効果、お土産、等) 菜の花サミットを実施 2001年第一回開催   
今年は帯広でやる(400ヘクタールを菜の花畑にしている 全国一)   
モンゴル、韓国、中国、 チェルノブイリ 農業が出来るように再生しなければいけないという考えから菜の花を植える

チェルノブイリ菜の花Projは2007年からスタートしている  
農業がきっちり出来るように再生しなければいけないと言う思いがある
植物は土壌から放射能物質を吸い上げる効果がある そしてなたね油には混入しない 
菜種ガラと畜産糞尿をバイオガスに使う 
バイオガスに使った後に液肥が出てくるがその中に入っている放射性物質セシウム137ストロンチューム90をゼオライトで吸着させてそれを管理する 
 その流れが全部出来上がっていた(チェルノブイリ)
吸い上げる効果はそんなに大きくはないが地中の水に溶けたものを吸い上げてその菜種をまいた跡には麦を蒔く その麦は食べられる麦だった

其れを見て福島でやりたかった 福島で種をまく  
直ぐに効果があるとは思えないが 油は放射性物質はゼロだが バイオ燃料として使用したい  菜種を蒔く 福島だけではなくて 今まで取り組んだ事の無いところでも蒔き始めた  
環境の問題は命の問題 これに菜の花Projが寄与できたら嬉しい  
課題は→政治の意志 仕組みの問題をつくる 市民の意志 合わせて