佐々木孝夫(音楽プロデューサー) ・宮澤賢治が愛した音楽
宮沢賢治は音楽好きだったことでも知られています。
彼はレコードを愛し、作詞作曲や楽器の演奏も手がけたほか、残した童話や詩などの作品にもその影響が色濃く残っています。
宮沢賢治ゆかりの音楽を調べ100年近く前の当時の音源をレコードで収集し発表した仙台市在住のプロデューサー佐々木さんに宮沢賢治が愛した音楽についてお話を伺いました。
彼の作品の1/3ぐらいは音楽が入って言うるというぐらい音楽が好きでした。
クラシックが好きだとは知っていましたが、ジャズ、タンゴ、西洋のはやり歌、ポップスを聞いていました。
彼が生きた時代は1896年から1933年。
中心は1920年前後です。(アメリカでもジャズが初めてレコーディングされた時代)
情報通でした。
賢治にジャズの詩があるというう事にびっくりして賢治の音楽に対してどんどん入り込んでしまいました。
賢治は岩手県花巻ですが、私は北上というところです。
ますむらひろしさんの漫画を描く方の絵本が5冊でまして、それを見てだんだんわかってきました。
きっかけとなったのは「岩手軽便鉄道7月ジャズ」という詩です。
よく判らないところがありますが。
クラシックのガボットという人の曲でした。
昔の音源、SPレコード音源を探すことに熱中しました。
佐藤泰平さんが30数年前に探してその本があって初めてネットで検索することができました。
*ヴェートーベン 交響曲第6番「田園」1930年の録音のもの
SPレコード盤は4~5分しか収録できないので、「運命」だけでも4,5枚聞いているという話があります。
賢治は山歩きが好きで、小岩井農場という詩もあります。
ヘンデル、ハイドン、バッハ、ヴェートーベン、シューベルト、ブラームス、ドボルザーク、ストラビンスキーまで聞いていたというんですね。
何でも興味を持って聞いていたみたいです。
先生をやっていた時代も大変な量のレコードを購入していた様です。
*「恋は優し野辺の花よ」 1928年の録音。
浅草オペラなどで流行した歌。
賢治は上京して足げく通っていた。
貪欲に新しいものを取り入れていた。
オペレタろ4つ書いている。
*「アシェンダ ザ ソサエティータンゴ」? 1914年の録音。
童話「セロ弾きのゴーシュ」の中にもジャズが登場します。
*「馬小屋のブルース」 1917年録音。
*「インドに虎狩り」 1931年の録音
弦楽四重奏を自分で組んだりして演奏したりしたが、自分で独特な譜面台も作ってしまった。
賢治の代表作としては「星巡りの歌」
毎日がレコード三昧という事だったと思います。
賢治を音楽という角度から見ている人は少ないと思います。