2016年10月19日水曜日

花千代(フラワーアーティスト)      ・大胆、華麗に 転身人生(2)

花千代(フラワーアーティスト)      ・大胆、華麗に 転身人生(2)
フランスで和風なブーケだったら売れるかなあと思ったが、すでにやっている人がいて無理だと思って、日本に帰って、果物と花の組みあわせたスタイルならまだ誰もやっていなかったのでこれなら大丈夫かと思って、4年で切り上げて、日本に帰ってきて、300万円何とかかき集めて有限会社を立ち上げました。
最初は注文が無かったが、お花の家元、歌舞伎役者、宝塚のスターなどを知っていたので、挨拶に行って、営業を開始しました。
薔薇とキャベツとか、りんご、オレンジに蘭とか、今までにないと言って、喜んでもらい、口コミで広がって行きました。
料理のサークルの友達から、お花の教室が有るのかとの問い合わせなどもあり、教室も開始しました。
コスト管理、仕入れた花を生けるにあたっては、下ごしらえが必要だが、甘くて届けたら枯れていたとか、間違ったところに間違ったものを届けたとか、メッセージカードを名前を一字間違えたとか、大クレームがあったりしました。
マニュアルを作ってミスのない様になるまでには少し時間がかかりました。

フランスの花は珍しいので、求められているものがカラフルというスタイルを追求してゆく事、バリエーションを増やさないといけないとかは考えていたことで、デコレーションとしての一部、空間規模のものをやりたかったが、1年ぐらいジレンマが有りました。
ホテルの仕事をしてから、空間全体を出来る様な大きな仕事が舞い込んできました。
北海道にウインザーホテルがありクローズされていたが、窪山哲雄さんがもったいないと思って、ラグジュアリーリゾートホテルを作りたいと言う事で、食のほかに空間を構成する物に、花が無くてはならないと言う事で、全く違う感覚で花を生ける人を探していると言う事で、プレゼンテーションをしようと言うことで、面白いと言う事になりました。

パリでどの花が一番心に刺さったのかを問われて、1年前にリニューアルオープンしたフォーシーズンパリの花は本当に夢の様な花で、この花を作るジェフ・リーサムさんには凄く影響を受けましたと言いました。
窪山さんも同様に吃驚したと言ってくれ、方向性が一致したと思い、一週間後に採用の通知が来ました。
ホテル全館のフラワーアートディレクターとしてやってもらいたいと言う事になりました。
10何mの空間を飾るために、2週間に一回、11年半北海道に通い続けました。
空間を表現するためにと思っていたが、ようやく来たかといった感じです。

花器もなかったのでパリのメゾンデオブジェという1年に一回パリで行われるヨーロッパ1のインテリアの祭典が有るが、そこで買い付けからまかされました。
色んな事に関わって一からやらさせてもらいました。
ホテルの仕事を始めてから半年後ぐらいから大きな仕事の話が入ってきました。
コンセプトとしては、色々な引き出しが有るので、過去の色んなアーカイブの中から、旅をした時の美しいもの、読んだものなどの引き出しが有るので、その中から組み合わせをしたりして2週間に一回の対応、そのほかの仕事などに対応をしてきました。
サミットもありましたが、ご夫妻そろってのオフィシャル晩さん会は一回しか無くて、畳の部屋で行われたので、そこの卓上場を担当しましたが、和を表現してもらいたいと言う事で青竹を割ったものに季節の花を長く活けて、ウエーティングルームでは七夕が近かったので、小さな試験管を100本以上用意して上からつるして、撫子など和の花を生けてクーラーの風で揺らぐようにしました。

花や植物を使っている以上生き物なので、そこから発せられる生命の躍動感みたいなものは表したいと思っています。
ホテルの仕事を始めて3~4年経ってから、家具デザイナーとのコラボ、その後アクセサリー、シューズ、舞台など、映像とのコラボはズーッと定期的にやってきました。
花を使わなくても面白い空間構成やデコレーション出来るので、テーブルコーディネートに繋がってくる。
仕事というのは人が人を呼ぶようなところもあるので、常に面白いものを発信しているなという空気やムードは大事だと思います。
作品プラス人なので、表に出ていた方が仕事を呼び込み易いと思います。
行動しないと、家から出ないと何も生まれないので、一人で行動することを恐れないと言うのが第一歩だと思います。
北方謙三さんの人生相談があってそういったものを一回やってみたいと思った。
恋愛、職場での人間関係、転職留学、いい人との出会いがない、結婚などに集約され、一年程度で終わってしまったが、楽しかったです。
女性にとっていい人とは、条件にあったいい人、女性の方で条件を決めてしまう人が多い、年収、肩書き、長男、次男とか、そういったものを取っ払ってしまえばいいと思う。

無条件に好きだと言う事で有れば、経済的なものがどうであろうと幸せに暮らせると思う。
先ずは自分が好きな世界を追及すると、貴方は多分輝いているんで、そこに魅かれる男性も出てくる。
自分自身を確立することがまず大事です。
夫は以前2回結婚していて、子供も前妻の子も6人いてみんなハーフだし、年齢も彼とは10何歳離れているし、周りからは反対の意見もありましたが、彼とは笑顔で生活できる感覚があって、そこがポイントでした。
夫婦けんかもしますが、基本的には笑顔で過ごしています。
出会って11年目、入籍してから7年になりますが、外に出るときはいつも手をつないでいます。

私も結婚した時が40歳を越えていました。
彼は外人でありながら日本に何十年も住んでいて、寿司や和食が大好きで、主人の香港の友達がホテルのオーナーで和食が大好きで、手つかずのロビースペースが有り、素敵なお寿司屋さんを連れてこられないかという事で主人がそれを受けて、それが海外向けのレストランフードコンサルティングが始まった訳です。
マカオのホテルでも寿司だけではなく、鉄板焼とかてんぷら、ラーメンもあり、シェフの方にトレーニングしてもらった板前さんをマカオの方にマッチングさせて、という様なことをトータルでやり始めました。
築地から空輸の流通の手配とかまでやり始めました。

世界のワインの動向を決めると言うロバート・パーカーと言う人がいて、パーカーポイントで今年初めてワイン以外に日本酒を評価しました。
日本食と共に日本酒を世界に広げていこうと言うので、10月にニューヨークのワインオークションとしては最もおおきいニューヨークのオークションハウスが有るが、オークションに参加する人に向けて、前夜祭にプロモーションも兼ねていこうと言う事で日本酒をテイスティングしてもらおうとしています。
今まで積み重ねてきた過去の蓄積があるので、次に何か新しい仕事にポンと行っても繋がる様な気がします。