奥田佳道(音楽評論家) ・〔クラシックの遺伝子〕
2024年は意外と沢山の人の記念年なんです。 2024年に記念の年を迎える作品、作曲家をテーマにお送りしたいと思います。 1924年イタリアオペラのプッチーニが亡くなって100年、1824年「わが祖国」の「モルダウ」を書いたチェコのスメタナ生誕200年。 オーストリアのアントン・ブルックナーも生誕200年。 ヴェートーベン交響曲第9番ウイーンで初演されて今年で200年。
*第9のフィナーレの合唱部分
ヴェートーベンは若い時に第9のメロディーと似たものを書いています。 1807,8年ごろに「合唱幻想曲」というユニークな曲を書いています。 ピアノ独奏とオーケストラ、独唱合唱のための作品です。
*「合唱幻想曲」の一部
初演のころは大変な失敗で最後まで演奏されなかった。 舞台も客席も大混乱に陥ったというレポートもある。 第九の原点。
シューベルトの「未完成」が7番、交響曲「グレート」が8番という事で、ほぼ定着してきました。
*交響曲「ザ・グレート」8番ハ長調 第4楽章一部 ヴェートーベンの第9を感じさせるところ。
1824年 オーストリアのアントン・ブルックナー、チェコのスメタナが生誕。
*「モルダウ」 作曲:スメタナ 指揮:ラドミル・エリシュカ 演奏:札幌交響楽団 70歳を過ぎてから初めて日本を訪れ、75歳の時に初めて札幌交響楽団と共演。その後札幌交響楽団の首席客員指揮者に就任、沢山の名演奏を残す。 2019年に88歳で亡くなる。 川の流れなど映像を感じさせる音楽、名曲です。
アントン・ブルックナーの交響曲は曲が長いので時間内でどういう風に紹介するか、工夫が必要になります。
プッチーニは1924年まで生きていた。 『ラ・ボエーム』、『トスカ』、『蝶々夫人』、「三部作』、『トゥーランドット』など多数。
*『トゥーランドット』から「誰も寝てはならぬ」ほかこのオペラのグランドフィナーレの部分も。 リューがトゥーランドットの前で死ぬ前に歌う「アリア」。