2011年12月9日金曜日

多湖 輝(心理学者85歳)     ・気持ちが決める私の楽老人生2

多湖 輝(たご あきら 心理学者85歳)   気持ちが決める私の楽老人生
日本で感じる定年 昔は暗い感じで捉えられていた 最近は違う  
70,80歳はまだまだと思う人が多くいるようになった
ただ楽しんで生きるだけではいけないのではないだろうか 
カルホルニア大学バークレー に1年勉強に行く ヒッピー 自由を求めて立ちあがった人 
西部から広がり東部へと広がる  
社会的な色んな現象に関心があるので さっそくヒッピーになりますと云って ヒッピーの集団の中に
入る (体観するため)

ヒッピーとはどうしてこんなに明るいのか 自分には社会的地位がある 名誉がある 
いろんな立場とか 窮屈なしきたりとか 伝統とかに縛られて それが解放されない 
から自分はなんか異和感を感じつつ 羨ましいなと思ったり そういう気持ちなんだなと思っていた 
その人(友人)がヒッピーの思想、服装等を日本に紹介
日本でも髭をはやし デニムの穴のあいたズボンをはき ヒッピーが増えて行った  
自分自身もやっぱり いろんな肩書きだとか しきたりだとか 体裁だとか そういう事にいかに
縛られていたか それが無くなった時にどんなに自由か 
それで「頭の体操」で兎に角 枠を突き破る いろんな伝統的なものを突き破る 
そういう事が大切なんじゃないのかなあと盛んに書いていた

大学を止めてみた時に 初めてそうか 自由に枠を外してものを考えると言う事はこういう事なんだ
と愕然とした
いままでそんなことを良く言って来たもんだと そういう思いがした 
 国立大学の教授は国家公務員 いろんな縛りがある 
自由に考えることが今更ながら判った なんでも自由に行くと怪しげになってしまう 
自由とそれを取り締まる規律 そういう社会の規制みたいなものと
それからそれをつきやぶろうとする若い人たちのエネルギー  そういうものの絶えずぶつかり合い
が古今東西ずっと有ったんですよ 
格差が有ればそれをぶち破る それが人類の一つの進歩とか発展とかに繋がってきたのかも知れない
年寄りには凄い楽しみもありますよ 今までは年寄りというのは何となくのけものにされたり 
ちょっと時代が違うよと押しのけられたり と有るけれど
今こそ我々がものを云わなければならないし 大事な役目を負いながら しかしそれを選ぶか
選ばないかは自分の自由でもあるわけです

実際には老いは体力が衰え、気力が衰えてくる それをいかにしてあるレベルでずっと保ち続けるか 
それは絶えず考えている
やっぱり人間とは最後までしがらみがあるし 人との付き合いもしなければいけない 
今の時代のようにどんどん世界中が変わってゆく
その変化に如何に対応するのか  パソコンから携帯まで機能向上 世界の情報を手に
入れることができる 
パソコンを操作してみたらこれは人間の大変質が起きると思った その通りだった 人間が変わる 
中近東、アフリカ北部で色んな運動がおこりましたね
あれは実は世界中で起こっているわけでアメリカのウオール街をはじめとして世界中 日本でもこれ
が大きなうねりとなって来るかもしれない

理由はいろいろありますが ネットで呼び掛けるとワーッと集まって来るという 
そういう構造が今成り立ち始めている
私なんか若者と戦いながら お前たちとんでもない方向に行っちゃうぞと もうちょっとちゃんとした
道を歩んでいかないと ある種の時代でそれが動いてゆく
その流れに対して ある時は傍観している 流れの向こうに行きたいが水かさが増して流れが速く
なり今は向こうに行く時ではないな とか それでも強引に
特別の乗り物を作ってだーっと流れていってみるか 全体の流れを変えるなんて非常に難しい 
でもそれを少しでもやっていかなければいけないんじゃないのか
例えば日本語が乱れに乱れてどうにもしょうがないと私は思うんですよ 

こんな言葉でいいのかという嘆きはあるんだけれどもいくら訴えてみたって
駄目なのかなと思う 国語審議会の先生も時代が変われば言葉も変わってもしょうがないと
おっしゃる人もいる でもがっくりくる
我々は古い時代から見てきて日本人が持っている素晴らしい力とか能力始め先祖代々から
伝わってきたDNAみたいなものを持っているはずですが
処が今や伝統も煩わしいし いろんな事が煩わしい事ばっかり  
少しでも動く処があれば ある種の自分自身でのやったことが認められて少し世の中が
動きだして 楽しんでやってますよ 10年ぐらい前に「心の東京革命」 
それも革命的にやるんだと みんなで挨拶ができるように学校に呼び掛けたり 
挨拶ソング(私が作った) を作って 幼稚園、小学校で結構歌われている 

 挨拶は魔法の力・・・・・
ヨーロッパに初めて行った時にニッコリと挨拶を交わすのには吃驚した 
挨拶をしてコミュニケーションのきっかけを作ってゆく 
これを私は今 日本中に運動を進めている
これからのエネルギー問題 食糧問題 水問題 こういったものが深刻な問題になって来る  
これが戦争の種にならないようにする為には我々はもう
相当必死で色んな情報を提供したり 技術を提供したり そういう事が必要になってくる 
皆さんと力を合わせながらあっちこっちでイベントをやったり
色んな事やってはいる 
年を取るほど大事なことはなんですか?→本当の事を言うと年を取ったら「教養と教育」?が一番
大事だとおもっている

そういうと皆さんは勉強しなければいけないとおもわれるか知れないが そうじゃない 
今日 用があるか 今日行くところがあるか ・・・「今日 用と今日 行く」
家の中にじっと閉じこもっているのではなく 興味のあることに対して出てゆく 
人に云われて頼まれて用があるから行く それが与えられる人になることが
一番老後を充実させる事だと思います  
私なんかもそういう事を仰せつかってそれに係わって来ることによって元気でいられるわけですね
日々問題が起こっている  「用を作ることはできるんでしょうか。」→いろんな人の人生を直接肌で
触れてみて そしてその中で自分という者を見つめたり
それから日本の道を考えたりしている 世界の人類の平和を目指しながら その中で特に日本が
アジアの中で果たせるべき役割は沢山あると思うので
そういうのをどう訴えて行ったらいいか我々には手立てがないんだけれど こうやっておしゃべり
させていただく事によって 感じていただければ嬉しいですね

人生の分岐点 で右、左 二者択一では駄目 100, 200の代替案を挙げてみてやっぱりこのA案
がいいんだなと自分の生きる道を選んでゆくと言う
これも一つの楽しみ 運命と考えたらそれっきり 多少自分の努力とか 自分の友人の助けに
よって 色んな事に支えられながら 自身が最高の道を選んでゆく  
其の道を選ぶのは自分自身に責任がある 
「好奇心」 が大事  好奇心が時代の流れを見る事が出来る 
身近なところに将来を占う目みたいなものがある
分析する力と何故そうだったのか 其の原因を探求する力 ・・・全部好奇心ですよ 
今 グローバリズム 世界を見ていないと自分の立ち位置 これからの将来を進むべき道を見つける
事が出来ない だから忙しい これが「楽老」 あちこち興味深々
今 一刻を惜しんで色んな情報を収集したり 考えたりやっていますね
 
それが楽しみであり、生き甲斐であり そう思ってやっています しんどいとかは感じない
分析する力 何故そうだったのか 其の原因を探求する力 ・・・全部好奇心ですよ 
好奇心に満ち満ちていると 日本の大きな流れに対しても意見を言えるし 
そういう事が私の生活の実態ですね
色んな方の顔の中にはおのずからその方の生きてきた人生というのが出てくるでしょうし  
自分の守備範囲でやっていこうかと思っている

いいかげんさが直観力を生む→なんかぱっと観た時にこれは あれだなと位置付けをする 
他の人よりは得意かもしれない
年を重ねてきた事によって積み重なってきた自分の経験とか体験とかそういうのを通じて 
絶えずそれを考え続けてきた 
「人生 還暦からが本番だ」 →還暦に始まり 60歳が、リセットボタンを押し 
新人生のスタートライン ・・・ 
ブータンの国王 素晴らしい その様な人の側に立って世の役に立ちたい