虫プロダクション・出版部で雑誌の編集をしていた
火の鳥の初代編集する
仕事が忙しくて手塚先生が寝るまで一緒に起きている、
一カ月に20日は手塚先生の家で寝泊まりしていた
手塚治虫は複眼的な思考 人間の立場から見たり、国の立場から、生物全般の立場から、宇宙的なスケールでものを見たり 同時並行して見ている人だった
種屋は何時頃から始まったのか→日本種苗協会の記録の中に元禄時代、江戸に2軒種屋があると云うのが、書いてある
フランスでも種屋ができたのが、同じ時代だった
江戸時代幕藩体制 自分の処の産物を一生懸命振興しようと、街おこしコンクールをするような時代だったのではないでしょうか
特産物を全国に広めたり、そういう時代だったようだ
中山道に滝野川という地域があり、種屋が3軒でき(後の種屋通り)、種を旅行者、大名行列の人間が購入して地元に持ち帰った
江戸時代名古屋の大根が一番い良いと云われていた 尾張の人間が江戸で自慢した
吉宗の時代にその種を取り寄せたかして、それを練馬で作らした 名古屋の大根が関東ローム層の土壌に合って、長くなって来て練馬大根になったと云われている 今は面影もなく青首大根に変わってしまっている 江戸野菜として復活させようという動きが出ている
野沢菜 信州の御坊さんが京都に修行に行って、天王寺かぶがおいしいと云って、その種を持ちかえって作っているうちに野沢菜に変わって行ったといわれる
天王寺かぶはカブのルーツ、葉っぱがおいしい(カブは扁平)
天王寺カブから形状は変わった(交配したのか)
流通の野菜は同じようになって来てしまった 市場の方が大きさ 太さ、長さ等決まった箱に入れて出荷するようになる・・・まず最初に形ありき(規格重視)
F1(揃うために作られた野菜 一言でいえば雑種 できたものが全て出荷できる 短期間で出来る 細胞の密度が粗い プロに好まれる もう40年以上になる ) (タネを採っても親と同じ野菜はできず、姿形がメチャクチャな異品種ばかりになってしまいます) (世界最初のF1野菜はナスで、埼玉県農事試験場で、大正13年にできました) (アメリカでは「雄性不稔」利用技術が誕生 自然界なら生まれてもすぐ淘汰され消え去ってしまうはずの「花粉を作れない個体」だけが増やされ、その子孫だけが市場)
(細菌は分裂して増殖するだけの微細な生き物ですが、やがて呼吸してエネルギーを出す細菌が生まれてきます)
(するとこれするとこれを取り込んで共生する細菌が出てきました これが、動植物はじめ、すべての多細胞生物の祖先になります)
(取り込んだほうの細菌は、取り込まれた細菌からエネルギーを受け取り、より複雑な生命に進化していきます)
(取り込まれた方の細菌は、細胞内のミトコンドリアという小器官になって、細胞の進化を助けます)
(最近の新聞報道によると、多細胞生物の細胞分裂は、ミトコンドリアが出す信号によって操られているのだそうです)
(エネルギー供給源であるミトコンドリアは、呼吸作用で酸素エネルギーを細胞に供給するとともに、傷ついたり老化したりすると活性酸素(フリーラジカル)を出して、細胞や遺伝子を傷つけます)
(ミトコンドリアの遺伝子は裸なので、自分の出す活性酸素によって傷つき、変化します) (このミトコンドリア遺伝子の変化が、植物の雄性不稔や動物の無精子症の原因であることが、最近の筑波大学の研究でわかってきました)
(つまり、ミトコンドリアが健全に機能していれば雄性不稔とか無精子症という異常は起こらないのです)
固定種(伝統野菜 期間が長い 細胞の密度が細かい 味が良い
大根:原産地 地中海当りの出来た ヨーロッパでは普及しなかった 大根は日本で大きく普及した(第二の原産地と言われるぐらい)
万葉集には「おおね」(大根)と言われて記載有)
尾張で獲れた大根(ほうりょう大根)→練馬大根→身の早生大根、三浦大根(地域が変わるごとに変化、名が増える)
大根の種類 江戸時代は150種と言われる
同じ大根が地域によって違う名前で呼ばれてしまっている場合がある
現在200~300種と言われる
日本では漬物文化であった 飢饉対策
F1の登場(野菜の変化)及び、台所から漬物にする作業が無くなった事(家庭の変化)により、青首大根が大々的に広がる
地域で出荷する小さな市場が無くなってしまった →日本中おんなじ野菜が出荷される様になる
野菜の変化、日本の構造変化が起きたのが東京オリンピック以降 高度経済市場の一つの表れ 昭和4年に祖父が野口種苗園を立ち上げた
最初雑貨屋を立ち上げたが、世界大恐慌のさなかで、物を買う事の出来ない時代になって、生活に困って、兄に相談したところ,かいこの種の販売をやったらいいのではと進められる(兄はかいこの種の販売をやっていた)
ミヤマ小カブを作り上げた・・・3~5年かけて品種改良 昭和32年に農林大臣賞を貰う
料理法は伝承されているが、野菜に合わせた料理法に変わって来てしまっている 固定種に対する見直し 京野菜、加賀野菜、愛知尾張野菜、大和野菜、等 来年は伝統野菜復活の兆しがある
今は使い捨ての種になってしまった 種を取ってほしい このまんまF1が進んだら、まともな生命が消えてしまう 理論上は種が1000年でも2000年でも持つことが出来るが、現実には育成が難しい
農水省でやっているが30年保管した種を10数種購入した人がいるが撒いて見るとたった1種しか生えてこなかった(たかだか30年で死んでしまう種が多い わざわざ金かけて) 種というのは1粒撒いて1年後に1万粒、というように生命が続いてる限り、無限の命を持っているが、生命の代謝を止めて零下十何度で保存している 代謝を止められた種はそんなに長い間持つわけではない
山崎記念農場賞 東大の山崎教授がやってきた事を検証するために教え子たちがお金を出し合って、マスコミでは知られていないが、地域で細々と地道な活動をしている人を 1年に一人検証しようと、いう賞 ありがたかった(2008年 33回目)