しずちゃん(芸人・俳優・ボクサー・絵本作家 ・南海キャンデイーズ)・〔私のアート交遊録〕 ドッカーンとした絵が好き!
おっとりとしたキャラクターから繰り出すシュールな笑いが多くのファンを癒しています。 お笑い芸人として、ボクサーとして 俳優として活躍するしずちゃん、しずちゃんがボクサーとしてオリンピックを目指していたのが有名な話です。 オリンピックの代表は逃したものの2012年の全日本選手権ではミドル級で優勝するなど、しっかりと成績を残し女子ボクシングが大いに注目されました。 多方面で活躍するしずちゃんにはもう一つ絵本作家という顔があります。 すでに2冊の絵本も発表、今年は初の個展も控えています。 去年結婚し、今年はコンビ結成20周年、初の個展にも挑戦すると言うしずちゃんに表現の世界にかける思いを聞きました。
5月と8月に個展を控えています。 作品は100点以上あるかと思います。 描き込んでいくとつい濃くなってしまいます。 ほとんどがアクリル絵の具です。 夜の10時ぐらいから描き出して3時ぐらいまでが多いです。 舞台とかビッチリ詰まっている時は厳しいです。 以前は音楽をかけながらやっていましたが、今はラジオを聞きながら描いています。 「すきすきどんどん」の絵本は2009年に出版しました。 NHKの番組で大きな絵を1ケ月かけて描くという番組で始めてアクリル絵の具を知りました。 この番組で絵を描くきっかけになりました。 絵本もやってみたいと思いました。 物語を如何に簡潔に文字を少なく表現させるかというのが難しいです。 絵を描き始める前に1年ぐらいはそぎ落とす作業をしていました。
主人公はアウルちゃん、自分を置き換えてみました。 出会ったカマキリのカマがいいとかどんどん身に付けて行って、最初はどろどろとした感じでパワーを感じますとか言われます。 余り休憩をせずに7時間ぐらい描き続けられます。
2006年「フラガール」の映画に出演。 映画は始めてで、父が亡くなって出来るのかなと思いましたが、涙を流す場面でなかなかできなくて、涙を流せるような流れを作ってもらって行いました。 漫才コンビとして凄く忙しい時期で、フラダンスのシーンは大変でした。 布団に入ってではなく、移動の2時間で寝るとかしていました。 周りは毎日練習でしたが、私は週末だけちょっとやるとか差がでてしまいました。 個人レッスンで何とか対応をしました。 素晴らしい作品に出会えたと思っています。
舞台では1ケ月丸々稽古をするので、作り込み方が違うと思いました。 好奇心はあります。 ボクシングは芸能とは全く違う方向でした。 最初はダイエットみたいな軽い感じで始めました。 漫画「あしたのジョー」が好きで、ボクササイズも流行っていた頃でもありました。 NHKのテレビドラマ『乙女のパンチ』をいただいて、梅津さんというボクシング指導の方と出会って、指導していただき、ドラマ終了後も続けました。 2012年にロンドンオリンピックで初めて女子ボクシングが正式種目になることを知りました。 ミドル級だったら目指せる体格だったので、やるしかないと思いました。 ジムは夜の12時までやっていたので、少しでも練習をしようと思って、舞台が終わったらすぐ行き、空いている時間は全部練習に当てました。 本当に厳しい世界を知りました。
世界選手権で後一つ勝てばンオリンピック行けたのかもしれません。 全日本ミドル級選手権で優勝。 いろんない人とのご縁があったお陰で、私の人生が助けられていると思います。 ボクシングをやらなければ、今の自分はないと思っています。 去年結婚しました。 漫才の山ちゃんとの結成20周年にもなります。 「南海キャンディーズ」はずーっと続けていきたいです。 結婚して時間の使い方が変わりました。 お薦めの一点は絵画ですが、ゴーギャンの「二人のタヒチの女」という作品です。 ドラマで武田鉄矢さんと共演した時に、ゴーギャンが好きだという事を話していました。 武田さんが「しずちゃんの絵を描いて来た」と言って見せてくれました。 上半身裸の絵でした。 それが「二人のタヒチ女」の顔を私にしてくれていました。 印象に残っている絵です。