2012年4月23日月曜日

辻村寿三郎(人形作家78歳)    ・人形で表す平家物語の心

 辻村寿三郎(人形作家78歳)      人形で表す平家物語の心  
人形作家歴52年 昭和8年生まれ NHKTV人形劇 新八犬伝で一躍脚光を浴びる  
映画や舞台衣装のアートディレクターとしても活躍しています
製作に5年の歳月を掛けて平家物語の人形展が東京で開かれています   
この人形展には平清盛を中心に製作された新作人形を含む80体が展示されています
登場人物を人形で描く  
桓武天皇 栄えている時の顔 悩んでいる時の顔を思い描いて製作する  
織田信長も作っているが 信長の絵が残っている
苦しい時 最後の本能寺で尽きる時其れを考えながらいろいろの顔を作っている 
織田信成に似てきてしまったりする 
皆さんが見て作れる様にしている 
 
月の陰り 諸行無常の時代  平安時代も前期、中期、後期と時代がそれぞれが違う
着せる着物もその人でなくては着られないと言うようなことも考えて作っている
実際にその場に行ってその人の人形制作に参考にしている
清盛の生誕の謎  お水売りをしている女から生まれた 
白河 堀河 鳥羽天皇の 2代に当ってノイローゼになる  
白河がお水売りの2人に声を掛けて御所に招きいれ下の女性が懐妊する 
白河は元気に成る 忠盛にその女性を預ける 男なら長男にして育てよ 
女ならこちらに戻せとなるが長男が生まれる 
直接対話が出来ない、和歌で会話のやり取りをする
 調べて行ったら白河が63歳 忠盛 15歳 年齢差がある  
北面の武士 6,7歳から番犬として使える

満州で生まれた 小さいときから人形を作るのが好きだった 
1歳の時に 算盤と筆とおもちゃを部屋の隅に置いてどれを取るかでその人の一生が決まると言われていた
おもちゃの中に人形があり其れをとったので当時は戦争の時代であったので親は困ってしまった(男は鉄砲を持つ時代であったので国賊ものになってしまう)
布など貰えず拾ってきて洗ったりして使おうと思ってもいつの間にか亡くなってしまっていた
弟子になるようなことはなく人形を作っていた 
NHKの48年に始まった新八犬伝  300体の人形を 50年真田十勇士   
八犬伝は歌舞伎で内容は知っていたのでやりたくてしょうがなかった
真田十勇士  柴田錬三郎はクールな方だったのでその様に人形も考えた 
人物の作成  その人の情念を人形に入れ込みたい 
文楽、能の方々から助けを受けた  

桐竹 紋十郎からは多く手ほどきをえた  能面はいろいろな角度から見られているので
縁起で布石を感じる  宮島に行く 何で宮島に縁があるのかと思ったら 親が音戸の瀬戸で平という名の付く人に育てられている  「平」に縁を感じた 
平家物語も研究している 清盛 12~13歳で早産で生まれている 12月に生まれる 女性の名前は鶴  火の様な性格とナイーブな性格も合わせもつ
清盛は蚊に刺されて凄い熱を発する(医者にその症状を聞いたらマラリヤであろうとのこと)  
戦争に負けた方は悪者にされて歴史に残る 
入水する時にも義経がそうさせているのだけれど 全部偽物 建礼門院(平徳子)のみが本物  義経が仕組んでいる
安徳は63歳まで生きている   
壇ノ浦に沈んで竜宮になる と言う記載があるが 竜宮ではなく琉球に逃れて名前は変えているが先祖が今も代々続いている
この件は辻村氏が調査して得た結論
第二期 平家滅亡への時代  色んなものが見えてくると面白い   
保元、平治の乱  雨月物語に記載されている
崇徳院  歌の名手 西行法師もいる 清盛もいる  歌の会をやっていた 
風説の流布を藤原信西が流す 自分の女房子供達を含めて(20数人いる)スパイで入れている
阿波の局 を崇徳院のところにも入れている  
スパイと知らずに阿波の局を好きに成ってしまう   こういう問題も起きてくる
それぞれの人がそれぞれの事で翻弄されている時代 其れをくみ取って見てやると平家物語が凄い時代だったと 判ると思う  
ただ歴史に残された悪者ではなくて、今後は最終的には古事記まで遡って作ってゆきたいと思う