2017年12月3日日曜日

水島裕(声優)             ・【時代を創った声】

水島裕(声優)         ・【時代を創った声】
NHKの連想ゲームで1981~88年までレギュラー回答者、スター・ウォーズシリーズのルーク・スカイウォーカー役の吹き替え、六神合体ゴッドマーズのロボットアニメ(明神タケル / マーズ)、愛の戦士レインボーマン等の数多くのキャラクターを演じているとともに、舞台でも活躍されています。

NHKの連想ゲーム、男女でやっているので、女性チームが勝つとか負けるとか、力んではしまいますが、その人が連想する事柄が、それが実はその人が伝わることだったりする。
日本語を駆使してやる番組としては最高だったんじゃないでしょうか。
元々はジェスチャーにあったワンコーナーだったらしいです。
回答席に座っているとなかなかわからないです。
傾向として季語から出題されることが多いとは、なんとなく判ったので季語集をちょくちょく読んでいました。
男性は加藤キャプテン、渡辺文雄さん、大和田獏さん、私水島。
女性は中田キャプテンを中心に固まって、仲はいいですが一歩スタジオに入ると負けないよと言うことがありました。

中学1年の時に劇団若草と言う児童劇団に入りました。
もうひとつの放課後が出来たと言う感じでした。
妹が先にNHKの放送劇団に入っていて、妹の活動を見て楽しそうだなと思って、入ろうとしたが年齢的に無理だと言われて、近くの劇団若草に入ることにしました。
バレエでタイツを履くが、凄く恥ずかしかった、日舞、歌のレッスンもあり良い経験をさせてもらいました。
最初、声の仕事だった。(入ってすぐにオーディションがあり受かりました)
「王様と私」で、勘九郎さんが声変わりして、勘九郎さんの影歌を最初にやりました。
アニメの最初の声は「くまのプーさん」のクリストファー・ロビンの声をやったのが最初です。
大学の途中まで劇団若草にいました。(学生のアルバイトとしては破格に良かった)
愛の戦士レインボーマンの主題歌を歌わせてもらいました。(高校1年生の時)
1972年からの放送で主題歌だけ担当、歌が浸透して、替え唄がはやった。
歌は得意ではなかったが、あの歌に巡り合わせて幸せでした。

大学のころはアルバイト感覚でした、楽しかったです。
大学の専攻には演劇、放送、文芸、音楽、美術、とかの中から、写真学科を受けたら受かってしまいましたが、カメラを持っていなかったのは僕だけでした。
写真は個人行動なので孤独でしたので、自分には合わないと思いました。
クリエーティブすると言う事では演劇と共通するが、孤独は好きではないと思いました。
たまたま運が良かったと思います。
古谷 徹さんが友人で遊んでいる中に、小山 茉美(まみ)さんとかがいて、大学卒業後にどうするのか考えている時に、小山さんからうちに来ればと誘われました。
ここだったらいいかなと思って伺って、準所属のような形で入ってみたら、三ツ矢 雄二さんとか、井上 和彦さん等が居ました。
初めてのメインキャラクターとしてロボットアニメ「超人戦隊バラタック」に出演。
下手だとは思ったが、でもあの初々しさは今は出せない。
未熟だと思うが、周りから助けてもらいました。
真摯にはやって来た自信はあります、取り組み方は一生懸命でした。

自分の色を発揮できているかどうか、それが大事だと思います。
役との出会いは大きいです。
三ツ矢 雄二さん、井上 和彦さんと3人でCDを出し、コンサートをやりました。
40年来の付き合いで、不思議な関係で、僕にとって大事な2人です。
寝ると忘れるタイプなので辛かったと言うよりも、楽しかったと言う方が強いです。
仕事が来ない時などは、煮詰まると習い事を始めます、空手、スキューバダイビング、ガラス工芸とかいろいろ、人から教わることは凄く新鮮です。
習うことによってリフレッシュします。
本当に尊敬している人から習うのが大事です、そうしないとはいってこない。
ガラス工芸は10何年やって来ましたが、先生が亡くなってやめてしまいました。
習うと言うことが気持ちを切り替えさせてくれるし、力をくれたのかなとも思います。
さだまさしさんとも付き合いがあるが、元気の時は歯車がかみ合っているが、歯車が空回りしている感覚があり、さだまさしさんから好奇心があればまた歯車はしっかりかみ合うようになると言われて、これは一生忘れてはいけないと思いました。
「別に」と言う言葉は使わない方がいいと思います、好奇心がないのは自分を殺す、心を殺してしまう。
人の気持ちに敏感なことが大事ですね。

声優という職業は努力が報われる世界ではない、でてきたもので判断される。
運が不可欠で、頑張っても出てきたものに魅力がなければ駄目だし、なにも訓練してこなくてもポーンと言ったセリフが魅力的な人もいるので、そこは不条理だと思うがそういう
世界で、一番大事なのは文字を声にすることではないと言うことです。
文字を書いた人の思いをくみ取って自分のフィルターでセリフにすることが大事。
その人の色は必ずあるので、その理由を自分で作ってそれをアピールしないといけないと思います。
自分の方向性に近い先輩を見付けてその人の真似をして見ることがいいと思います。
腕白クラシックコンサート、来年に渡辺俊幸さんが曲を作ってくれて、岩崎宏美さんと行う予定があり、子供達たちに聞かせたいと思っています。