奥田佳道(音楽評論家) ・〔クラシックの遺伝子〕
夏を描いた音楽から紹介。
*ヴァイオリン協奏曲 「四季」から「夏」第三楽章 作曲:ヴィヴァルディ
夏の嵐を表現した部分。
今日のクラシックの遺伝子は、クラシックの作曲家が自然をどう表現したか、自然からどんな霊感を受けたか、物語の情景をどんなふうに音で描いたか、辿ってみたいと思います。
*フルート協奏曲 「ごしきひわ」第一楽章 ごしきひわという鳥の鳴き声を音楽にした。 作曲:ヴィヴァルディ
*「田園」の一部 作曲:ヴェートーベン 三種類の鳥の鳴き声。
*「田園」の第4楽章の一部 作曲:ヴェートーベン 雷雨と嵐を表現。
*「田園」の第5楽章の一部 作曲:ヴェートーベン 嵐が去った後を表現。
一般的には交響曲は第4楽章迄だがヴェートーベンは、「田園」で第5楽章迄作った。 自然から受けた霊感を音に移し替えるいう作業は、メンデルスゾーン、シューマンたちにも大きな影響を与えた。 北欧の作曲家にも「田園」は物凄く大きな影響を与えた。
*「夏の夜の夢」の序曲 作曲:メンデルスゾーン(17歳) シェークスピアが描いた物語。 物語の情景を音で描いた。
*「ペール・ギュント」から「山の魔王の宮殿にて」 作曲:グリーグ
3時間ほどの音楽劇。 冒頭部分は魔王の棲む深い山の怪しいイメージ。
*「ペール・ギュント」から「オーゼの死」 作曲:グリーグ
悲しく美しいメロディー。 母オーゼが亡くなる。
*「ペール・ギュント」から「朝」 作曲:グリーグ ペール・ギュントの母オーゼが亡くなるが、又旅に出る。 劇の上では北アフリカのモロッコに着いた時の朝なんです。