2024年7月14日日曜日

奥田佳道(音楽評論家)          ・〔クラシックの遺伝子〕

 奥田佳道(音楽評論家)          ・〔クラシックの遺伝子〕

夏を描いた音楽から紹介。

*ヴァイオリン協奏曲 「四季」から「夏」第三楽章  作曲:ヴィヴァルディ

夏の嵐を表現した部分。

今日のクラシックの遺伝子は、クラシックの作曲家が自然をどう表現したか、自然からどんな霊感を受けたか、物語の情景をどんなふうに音で描いたか、辿ってみたいと思います。 

*フルート協奏曲 「ごしきひわ」第一楽章 ごしきひわという鳥の鳴き声を音楽にした。 作曲:ヴィヴァルディ

*「田園」の一部 作曲:ヴェートーベン  三種類の鳥の鳴き声。 

*「田園」の第4楽章の一部 作曲:ヴェートーベン  雷雨と嵐を表現。

*「田園」の第5楽章の一部 作曲:ヴェートーベン  嵐が去った後を表現。

一般的には交響曲は第4楽章迄だがヴェートーベンは、「田園」で第5楽章迄作った。  自然から受けた霊感を音に移し替えるいう作業は、メンデルスゾーン、シューマンたちにも大きな影響を与えた。  北欧の作曲家にも「田園」は物凄く大きな影響を与えた。

*「夏の夜の夢」の序曲   作曲:メンデルスゾーン(17歳)                           シェークスピアが描いた物語。 物語の情景を音で描いた。 

*「ペール・ギュント」から「山の魔王の宮殿にて」 作曲:グリーグ

3時間ほどの音楽劇。 冒頭部分は魔王の棲む深い山の怪しいイメージ。

*「ペール・ギュント」から「オーゼの死」  作曲:グリーグ

悲しく美しいメロディー。 母オーゼが亡くなる。

*「ペール・ギュント」から「朝」  作曲:グリーグ                      ペール・ギュントの母オーゼが亡くなるが、又旅に出る。 劇の上では北アフリカのモロッコに着いた時の朝なんです。