2024年7月23日火曜日

岩崎明子(免疫学者/イェール大学教授)   ・免疫学をけん引 “世界の100人”に!

 岩崎明子(免疫学者/イェール大学教授)   ・免疫学をけん引 “世界の100人”に!

岩崎さんは1970年生まれ。 今年4月新型コロナウイルス後遺症のメカニズムの研究などで、免疫学を牽引する存在としてアメリカの雑誌「タイム」の世界で最も影響力のある100人に選ばれました。 

100人に選ばれたことをメールで知らされました。 5月にも「健康に影響力のある100人」にも選ばれました。 免疫学の観点から新型コロナウイルス後遺症のメカニズムを4つほど調べています。 ①ウイルスが持続的に増えてゆく、持続性を調べています。 体内のどこかの組織で増えそれが炎症を引き起こす可能性があるのではないかという一つ目の仮定。 この証拠を裏付ける研究報告はたくさんあります。 普通ウイルスは排除されるが、新型コロナではほとんど退治されるんですが、10%ぐらいの人には腸、脳、肺などいろんなところに潜んでいる感じです。 それが悪さをして後遺症を起こす。 ②自己免疫の可能性を観ています。 ウイルス感染はいろんな免疫を活性化させますが、自分の身体を攻撃してしまうような、免疫細胞の活性化も引き起こす可能性があります。 コロナ後遺症の患者さんの抗体をマウスに投与すると痛みとか、筋肉の低下などいろいろな症状が見えてきます。  自己抗体が 神経とかを攻撃している可能性があるのではないかと今見ています。  ③潜在している他のウイルスの再活性化というのがあります。 人間は休眠状態のウイルスと複数感染していて、コロナに罹った際にそれらのウイルスが活性化されて、それで悪さをしている可能性がある。 ④コロナウイルスによって引き起こされた組織の損傷が後遺症に繋がっている可能性がある。 

原因が判らないとどいう風に治療していいかわからない。 症状としては200以上言われています。 いろんなところに症状が出てきています。 新しい経鼻ワクチン「プライム &スパイク」?というものを作っています。  従来の筋肉注射ワクチンを使用して免疫の活性化をまずはじめ(プライム)、その後にスパイクタンパク質を鼻からスプレーして、全身で起こった免疫反応を利用して、鼻粘膜の免疫に変換することが出来るという事が判りました。 ウイルスが鼻から入るので、そこでストップをかけることができる。 ずっと前から粘膜免疫の研究をしていました。 

子供の頃は文学が好きでした。 高校の時に数学クラブに入らないかと先生から誘われて、数学の面白さに出会いました。 海外に行きたいという思いがあって、中退してカナダの高校に行きました。(16歳) 父は物理学者で大学の教授をしていました。 カナダの高校を卒業して、トロント大学に進学。1994年に生化学物理学の学士号を、1998年に免疫学の博士号を取得しました。 免疫学の教室で免疫のシステムについて感動して、こちらに進みました。  いろんな細胞がいろんな役割をしています。 ワクチンでより強い免疫を作ることができます。 

その後アメリカ国立衛生研究所で博士研究員として勤務しました。 2000年にイェール大学助教授に就任します。  アメリカ国立衛生研究所では免疫粘膜のことを学びました。 免疫学の夫とも出会う事になりました。 二人の子育てもあり大変でした。  保育所との行き来のなかで、涙が止まらなくて高速道路の脇に止めて、もう仕事を辞めようかなと思ったこともありました。(夫は出張が多くていろいろな方法で対応しました。)  

科学に携わる女性の擁護者として活動しています。 安心して妊娠出産が出来る社会でなければいけないと考えて発信しています。 感謝の言葉など頂いています。 本当に男女が平等を目指すのであれば、男女の比率を均等に、給与も平等、スペースの割り当て、賞の推薦などいろいろなものを平等にしていかなければ、成功の為の平等の機会はなかなかできないと思います。 (最近は給与は同等になりつつあります。) パワハラ、セクハラについても相談に乗ったりしています。  若手研究者は科学の未来を担う重要な人たちなので、助けていきたいという思いがあります。 メンターも一人ではなく、沢山の意見を聞くようにした方がいいですね。 素晴らしい先生と出会って、新しいドアを開けて前に進んできたような思いがあります。 私も学生さんたちに新しいドアを開けて行って貰いたいと思います。