2012年2月8日水曜日

富永和雄(ヒュージョン永池代表)   ・人の絆でニュータウンを作る

 富永和雄(NPO法人 ヒュージョン永池代表)     人の絆でニュータウンを作る  
1952年 広島県の生まれ外資系会社に21年勤務 住みやすい街作り を目指して 会社を退社 NPOを立ち上げる  
隣人との付き合いがない街、多摩ニュータウン 永池地区で 新しい街作りをしている  
1万世帯が住んでいる地区 NPOと各家庭とインターネットで繋ぎ情報交換 住民の知恵を出し合う  
住みやすい街作りを進めている
多摩ニュータウンは昭和46年に最初入居 40年経つ 永池地区の街は約20年経過している 
色んなタイプの建物をミックスした街
永池と言う湧水が有る池が有った  永池公園を中心に街が有る 20ヘクタールある街 
当初活動する時に報告する事が有るが はがきは手間がかかりお金もかかる 
インターネットで連絡する方が容易なので採用した
電子井戸端会議システム コミュニティーを復活するのに役立つ  
情報の共有化 ホームページで情報提供(電子掲示板)

ある意味個人主義者 人とは仲良くしたいと思いながら しょっちゅう会いたいわけではないが  自分が好きな時だけ参加活動した 情報は欲しい 
知らんぷりしたいときは知らんぷりしたい と云う風に思っている人達だと思っている  
新しい街にはそこに住む人達にあったコミュニティーが必要だと思った
知らない人同士が集まりテーマに応じて新しいコミュニティーを作り始める  
好きな事 テーマに集まって来るので当初知らない人同士であっても協力がうまくいく
ニーズを掌握 喜んでもらえるような商品開発をする(畑仕事 お祭りその他) 
そうすれば黙っていても人が集まって来る 良い商品が生まれたことになる
皆が喜んでくれれば商品開発が成功したと云う事です  
お金とは違う喜びと言うのが自分の手元に戻って来る 

マーケティングセンス 営業のセンス 自分が培ってきたプロとしてのノウハウを地域活動にリアレンジして持ち込んだと云う事です
それが見事に結実したのがポンポコ祭り
47歳で退社 新しい街作りへの転身の理由 年を取った時に住民との繋がりが希薄なこの街で暮らしてゆくことに危機感を感じた
当時、阪神淡路大震災があり これが非常に危機感を倍加させた 
この街では殆ど誰も知らない そんな中で神戸のように助け合って地域活動ができるのか
当初は会社を辞めてなどゆめゆめ考えていなかった 
NPO法が国会で成立して 活動している内容がNPOに該当するのではないかと指摘されて NPO法人についての検討をした 
 
食べていけるNPOでないと駄目だと思いその条件を検討し 会社を辞めた  
一番の計画はずれは 永池ネーチャーセンター(自然センター ここで活動しようと思っていた場所)が完成間近で火災に有り 消滅してしまった
真っ青になった 茫然としているのみだった  どんどん貯金が無くなる 
自然館の再建設を要望してそれが周りの人を含め追い風となった
横糸と縦糸  横糸 地べた活動 自分が住んでいる活動 
縦糸 絆活動 地域活動(16個 お祭り等)  
お祭りの開発 永池ポンポコ夏祭り 16年続いている  最初は100名ぐらい 最近は4000人ぐらい 
全部素人の人が団地別に 企画 盆踊りはやらない(練習 設備 やぐら等 大変) 
音楽は必要  エレクトーンの発表の場にする
住民同士が自由に行う  自然館でのイベント 永池公園  
2006年から指定管理者制度が用いられるようになった 
八王子市の所有 管理費を市から貰う
催し物については95%以上は徒歩20~30分間以内の人がやってくれる 
展示物も最初は少なかったが今は入れ替えの時しかあかない
平成22年の年間 18万人が来園 そのうち約8万人が自然館に来館してくれている 
炭焼きもあるし畑もある  福祉団体の就労支援をしている 施設の掃除等をやってもらっている

民間の力で新しいコミュニティーを作る事については結構苦労が有った  
1999年12月にNPO法人を立ち上げたが 国会通過後1年目だった
有料との感覚が余り周りに理解できなかった  
金がなかった処に八王子市に援助してもらって軌道に乗ることができた
後継者の育成についてどうするか 受け継いでくれる人がいるかどうか 
現在60歳なのであと10年頑張るが 後輩に如何に継承してもらえるか 志の継承
縦糸と横糸を紡いで如何に織り師がごみを取り除き、糸が切れそうになったら繋いでやり織りものを作ってゆきたい  物語にしてゆきたい
丁寧に丁寧に 人間関係と言う横糸とテーマ・活動を縦糸を人間の織り師がその時その時のニーズに合わせて織りあげてゆく 

時間と労力を投資 寄附金の投資 
激励と言う心を投資をして下さる 
そういうものを全部頂いてみんなで織り物を作っていくわけですが どんな街にしたいのか どんな街に暮らしたいのですか、と言う事を皆で語り合ってゆく物語こそ最高の事業計画と思っている  
永池物語に関所はありませんので永池物語を良い形で拡げてゆき、いろんな物つくりもしてみたいし 色んな活動をしてみたい
永池の街に住みたいと云われるような街 その街にはNPO法人永池が有るからと言われる様になりたい
そして回りから研修と言う形で学びに来てくれたらいいなと思います