2013年9月28日土曜日

伊奈かっぺい(作家、詩人、エッセー等)・津軽の故郷に居候

伊奈かっぺい(作家、詩人、エッセー、歌手、役者など) 津軽の故郷に居候
1947年弘前市生まれ、1968年に地元の民放局に入社後、ディレクター、としてCMや番組製作に携わる一方、自作の詩の朗読や歌のコンサートなどを行って、本やレコード、CD等発表して二足のわらじ出活動されてきました
退職後の、現在も様々な分野で活動を続けています
NHKではラジオ第一ぬくだまりのやど みちのく亭に出演されてきます

青森ぐらい素晴らしいところは無い 歴史、季節、食べ物 
5人家族 姉二人 末っ子の長男 中学校1年生の時に母が亡くなる
高校生3年生になった時に父親が亡くなる 姉たちは嫁いでいたので18歳で一人になってしまう
長女の嫁ぎ先に預けられることになる  20歳で青森市に縁があって会社務めになる
37歳で結婚 17年間一人暮らしをした
給料は安い、友達もいない、彼女もいない 暇で、暇で
毎日必ず日記を書くことを決める 楽しいこと以外は書かない
日記に嫌なことを書くと、何年か後に読むと同じように気分が悪くなる
3日続けて楽しいことはないが、嘘でもいい 楽しいことを生みだして書けばいいと、日記だから本当のことだけを書かなくてはいけないとは無いと、20歳のときに覚っていた

ずーっと一人で暮らす6畳一間にハエが飛んでくるが、「よしこ」となずけて呼び掛ける
3日も呼ぶと 返事をしてくれるのだろうかと、思う 声をかける「よしこ」  返事が「ハエ」(笑)
そういった日記を毎日書き続けた  今も毎晩書き続けている
日記がたまっていったが、そのうちの80%は嘘の話
昭和47,48年の時に貯金が満期になり、日記の中から周りの人が面白いと思ったところを抜き出して、本にしてみようと思って、1冊の本ができた (10年間の暇が1冊の本としてできた)
これが私の全ての元、これから全てが始まっている
青森から全国に向けて、どんな放送をしたらいいか、ディレクターが悩んで居たところ、彼がこの本を思い出して全国放送でやろうじゃないかと云う事になるが、私は一旦断った
東北では判ると思うが、津軽弁では全国では判らないからと思って断ろうとしたが、断りきれなくなった

日記を書くときに、どうしたら女にもてるかどうか、しか考えてない
だから毎日女性の立場になって物事を考えると、持てるに違いないと思って、女になって書いていた日記もある
昭和49年ごろに、それを全国放送で読む 
たまたま仙台のレコード会社の方が其れを聞いて、ところどころ判らないがレコードを出したらどうだろうかと言われて、判らないと何回も聞くだろうから売れるかもしれないと云う事になる
本は自費出版だが、レコードだと吹き込み料が出るとのことで、引き受ける(昭和52年)
なまりのあるレコードなどない時代  そこそこ売れた
2枚目のレコードの話も出てくる  3枚目   LPは4枚目で終わる CDになる 本は30数冊
日記を書いていなかったら今の私は無い

結婚が37歳で 「我 晩婚」と色紙に書いた 
話題にされたくないのは先に示した方がいい
人生を1日にたとえる  朝6時生れる 午後結婚  12時にあの世 
一人で生きる時間が必要 
自分でなにか食べる能力がないと生きているとは言えない
普通は午後ぐらいに結婚 私は夕方の4時半ぐらいかも そうするとうす暗くなる
「我晩婚」 → 反対から見ると 「こんばんわ」(婚晩我) (笑) 
20歳の時からこのやり方で生きてきた
定年退職する 子供4人いる 一番下が大学生 まだ死ねない

焼酎を飲みながら「辛い人生だった」 と言ったら 妻が「つらはずーっと悪かったんでしょう」(笑)
「おまえたちのためとは言わないが、人生の荒波をお父さんは一生懸命泳いできた」
娘が 「その割には偉くはならなかったのね」 即座に「うーん ずーっと平泳ぎだったから」(笑)
人の上げ足をとれないようでは、人の話を聞いているとは言えない
然し友達は少なくなりますけど
日常の何気ない会話にも緊張感は必要 「今日はお疲れさん」「いや疲れてねえよ」(笑)
会話を楽しくすることは必要 
「つらを洗い直してこい」→「髭も剃って行ったがいいでしょうか」(笑)
17年間 一人だったので 一人で三人分の会話を 日記に書いていた 一人で会話をしていた
わら束を部屋につるしておく 時々面白い話ができる →わら束につかまる→才能に溺れそうに成るから (笑)
才能ってなんでしょうか→奥さんがいないことでしょう(笑)

津軽弁で桃太郎を話すが、初級 イントネーションだけ違う 
中級 津軽の言葉をちょっと入れる(まだ判る 物語を知っているから)  上級 全く判らず
会津 日新館 什の掟 津軽弁でやるが 何々をしてはいけない →「まね」または「まいね」
どうしたら楽しくなるか それだけ  紙と鉛筆で遊んでください