玉城千春(シンガーソングライター) ・“いのちのリレー”をつなぐために
玉城千春さんは 1977年沖縄県中頭郡読谷村の生まれ。 高校卒業後、高校同級生の金城綾乃さんとKiroroを結成しました。 1988年「長い間」でメジャーデビューを果たし、「未来へ」「Best Friend」など数多くのヒット曲を発表し続けました。 現在は3人のお子さんを故郷の沖縄で育てながら、音楽活動を続け2021年には10年振りとなるソロ活動をスタートさせました。 他のアーティストへの楽曲の提供や沖縄県内の小中学校で夢や命の尊さを歌と共に子供たちに届ける特別受業なども行っています。 戦後80年玉城さんの新曲「愛の花」に込めた思いや、沖縄に暮らし子供たちに平和の尊さを伝え続けるという願いを伺いました。
*「愛の花」 作詞、作曲:玉城千春 4月5月の深夜便の歌
太陽さん子供たちを見守ってねと声掛けをしますが、どんな場所にいてもどんなときでも子供たちのことを温かくてらしてくれている太陽の様に、私の子供たちのことをずっと見守って下さい、大丈夫だよと言う気持ちを込めました。
今回の「愛の花」は、子どもたちがみんなで合唱できるような曲をイメージして作りました。歌詞には私の思いがすべてこもっています。
「未来へ」は中学3年生の時に作りました。 病気の母へプレゼントしたくて作った曲です。
「長い間」は高校3年生の時に作りました。
「愛の花」は今日一日も頑張ったね。 お疲れさん、今日一日ゆっくり休んで明日も楽しもうねと言った感じで聞いてもらえたらと思います。 沖縄でレコーディングしました。
読谷村は太平洋戦争の時にアメリカ軍が本土で上陸した場所で、残念ながら集団自決をした方々がいた場所でもあります。 戦争の悲惨さを近所の人から聞いたりしました。 祖母からは防空壕に行く時に怖がらないようにという事で歌を教わったよと歌ってくれました。
戦後70年の時に、金城綾乃さんと中曽根泉さんと一緒に「いのちのリレー」を作って活動しました。 NHK沖縄放送局の終戦70年キャンペーンのテーマソングとなりました。 母親として子供たちに伝えることは何だろうと、作品つくりをしてきました。
*「いのちのリレー」 作詞、作曲者:玉城千春・金城綾乃・仲宗根泉
沖縄の“お母さん代表” という気持ちで心をこめて曲を作りました。
皆さんが平和について考えるきっかけや
心のよりどころになるような一曲になってほしいです。
みんな笑顔で、愛で満たされ、平和であることを願っています。
戦後80年になりますが、何年で有ろうと平和を願う気持ちは変わりません。 祖父母が亡くなってゆく事はとても寂しい事ですが、命が繋がって行っているという事はご先祖様に感謝しかないです。 母として子をもってみて、子供たちの未来のために平和の世であるように、生き方を大切にしていこうと思っています。
2019年にマレーシアに家族で旅行したことがあり、養護施設を見た時に何とも言えない思いがあり、チャリティーコンサートをしたりしましたが、そのなかで沖縄の子供達はどんなになっているのかなあと思った時に、沖縄の子供たちに何かを届けられたらいいなあと思いました。 特別授業で、自分の人生を諦めずに、明るい夢に向かって夢を叶えてゆこうね、と言った話をさせてもらっています。 特別授業の中から歌も生まれるという事もありました。
*「Best Friend」 作詞、作曲:玉城千春 NHK連続テレビ小説『ちゅらさん』主題歌