2012年8月14日火曜日

小林朋道(鳥取環境大学教授)   ・生き物と心通わす環境教育

 小林朋道(鳥取環境大学教授)        生き物と心通わす環境教育  
大学では生物学をまなび 平成13年から行動動物学を生かした環境教育を進めています  
環境保全のためには今自然と人間が共に生きているという共生の感覚をよみがえらさないといけないという強い思いがあります  
山羊は学校の一人であるという  潤いがあればいいなと   一頭のヤギを連れてくる  
現在3頭いる  好奇心が旺盛な動物
羊の群れの中に山羊を入れるとリーダーとして行動する   
色んな生物が住みかが無くなって個体数が減少している   
多くは50年前には人間が生きていた周りには一杯動物がいた

自然とのかかわりを人間が止めてしまった 生態系自身が脆弱に成る  
環境問題を机の上だけで語っているだけだと何でもできるように感じるが実態体験をすると身を持って判る
野生生物たちのにぎわいに充ちた持続可能な生態系の創造に向けてそういう行動をすることの大切さをいう
環境問題の基本  生物多様性 生態系から豊かさを与えてくれる  
地球上の生物の種類は5000万~8000万と言われているが それがある程度多い方が生態系が強固である  
種類が少ないと脆弱に成る   多いと遺伝子も多い  それから未知の病気も増えてくる 
そう言った時に治療として遺伝子が重要に なってくる  
食糧問題で環境も激変する中で 状況が悪くなった所でも実らせるような穀物も 野生種の遺伝子を貰って作らないと出来ないだろうと言われている   
生物は多様でなければいけない  にぎわいの有る生態系でなければいけない  
持続できるような環境でなければ言えない

現在減少傾向にある 生命が誕生以来 過去大絶滅が起こったのは4回有ると言われる  
現在の絶滅は5回目と言われているが過去起こったどんな絶滅規模よりも大きいと言われている  
1年間に数万種が絶滅していると言わている 明らかに人間が関与している 
人間活動のせい 自分の首を絞めている  
都市にいると自然に触れなくても生活ができる  
自然からの恵み 自然に生かされているという事が理解できない
食べ物がどこからきているのか すべて生態系の中からきているが 知る機会が無い
持続的に日常で体験しないと判らない  
種が絶滅 知られていないような種がドンドン減っている  
その結果結局自分達の生活が危うくなってきている

知識でも知らない人がいるだろうし、頭でわかっていても実感としても判らない 
そういう人がほとんどだと思う
自然と人間と言うのは 人間も本来野生生物  狩猟採集等でいろんな知識を貯めて必要な動植物を 必要なだけ採集出来た
海岸を歩くといろんな生物の痕跡が残っている  
そこに生き物の姿をいろんな形で教えてくれる 
接することによって本来眠っている脳の特性が活性化される
レイチェル・カーソン センスオブワンダーと言っているが似たようなもの  直観として理解できる 
そういう感覚を彼等に感じてほしい 言葉では伝わらない

生き物の習性を自分の頭で考える  
そこで彼らがどんな生活をしていたかが理解できるようになる
今の環境問題の本質的な原因  単純と言えば単純  快適さ  食べ物、温度、そういう状況を求める 
自然の開発 木を切って 資源を掘って  その時にはエネルギーも必要    
水俣病 そこまでは劇的ではないにしても 少しずつ蓄積してゆく被害を与える物質
が沢山出来ている  直ぐには気付かないので直ぐに対策が取らない 取れない  
気が付いたときには大変な広がりになってしまう
その一つが二酸化炭素  それが生態系が循環出来る量を越えてしまった 
そういう量を人間が作り出してしまった
その結果 大規模の地球レベルの気候変動であって 人間が住みにくい状態 生態系をそれ自身が破壊してしまうような力 ダメージを与えてしまう
他にも一杯ある 鉛とか   進むべき道  生き物としての根源的なこと  
環境問題は人類にとって大きな問題 

生きかたを設定できるか その人がどのくらいいるか 間に合うか   
自然を資源としてみるか 動物を擬人化してみる 擬人化と言うのは人間が本来持っている特性だと言われ始めた
動物と接する人間は激しく擬人化する  
擬人化する事によってアイデアが生れたりインスピレーションとかが 生れてくる
シマリスが蛇と出会った時には 蛇が動いて元気な時には周りで様子を見ているが なぜ逃げないかと言ったら蛇がどんな存在かと言う情報収集しているのでは
良い仮説が生れる事がある   
接すれば擬人化がより高まってくる  

擬人化と生物の生態を知ると云う事はマッチしていた  
自然と言うのは擬人化してみると資源ではない
どちらかと言うと同朋  11歳までに自然との体験が多い人ほど大人になってからの自然の保全の意識が強い(カナダでのアンケート調査結果)
自然と接することの重要性  擬人化する