2026年1月29日木曜日

今和泉隆行(空想地図作家)         ・夢は架空の街を駆け巡る

 今和泉隆行(空想地図作家)         ・夢は架空の街を駆け巡る

今和泉隆行さんは実在しない都市の地図を書き続ける空想地図作家です。 7歳の時に空想地図に目覚めたという今和泉さん、空想地図作家として都市や地図に関して、テレビや絵本の中の地図の監修や製作にも携わっています。  民放ドラマでは架空の都市の地図を手掛けるほか、作品は各地の美術館でも展示されてきました。 更にその活動範囲は実際の街つくりや、高校の授業、万博へと広がりを見せています。 4半世紀以上に渡って続く空想地図のナゴムル市(中村市)の地図は今や実在する都市としか思えないクオリティーに達しています。 好きで続けてきたという今和泉さんに空想の町の地図作りに込めた思いを聞きました。

地図の図形と今の場所とを照合できない、と言うのが地図が読めないという事なんですね。   地図を読める人でも方向音痴と言う人はいます。  地図から歴史、街並みだとかを読み解けるという面白さはあります。  一つは道路の模様、真っすぐな道とグネグネの道。 何でグネグネなのか、車が通ることを前提に作られていないので、曲がっていたりします。  近代以降の道だと割と真っすぐつくられている。  道路の曲がり方から地形も見えてきます。   道路の年代と地形が見えてくる。  縦横の組み合わせで、いつ頃どんな理由でこのような道路になったのかとか、道路が狭いと古い建物が多い。  関東大震災で焼けたところは区画整理されて近代的なビルが建っていたりしますが、焼けていないところは古い建物が多いです。 

7歳ぐらいから地図を描いています。  地図を見るのは5歳から好きでした。  父の転勤で引っ越して地図を元にいろいろ捜して頻繁に見ていました。  いけないところだけど、リアルにこういう世界だろうなあと言う地図、が空想都市です。 ナゴムル市(中村市) 小学5年生の時に中村君と言う転校生がきて、お互いに地図を書きました。  読みだけは変えてくれと言われて濁して「ナゴムル市」としました。  書いている楽しみは旅行の下調べと近いと思います。  現実の社会問題を投影して、それを創造しながら書いています。  全国の都市に行けないから書いていましたが、大学2~4年は地図作製は辞めていました。(47都道府県を回る。)  

2015年に友達から美術館に展示してみてはと言われて、その後2017年には宮崎県の都城市美術館の学芸員の方からこれはアートであると言われました。 改めて作家という事を自覚しました。  目標があってそれを叶える手段がある、それがデザインで、アートはその目的がない。  美術館の展示が広がって行きました。

TBSの人気ドラマでも採用されました。 以前からドラマの小道具の空想地図の受注生産はしていました。  老朽化した水道管についてどこが新しい道路でどこが古い道路かAIで検知したいから、予想するのに会議に入って欲しいと言われました。 (予想外の展開)     

外部講師を呼んで探求授業をやるという事で高校に呼ばれました。  人気がありました。   それぞれの意志と感性を磨いていった方がいいと思います。 答えはAIが出してしまうので、答えが無いことに取り組んで行った方がいいと思います。 

関西万博にも参加しました。  実際のパビリオンには行けない方用のバーチャル舞台のところの地図を作りました。  普通の人が出来るいろいろなことに壁があってできませんでした。(スポーツ、ゲーム、漫画など)  膨大な時間があり、架空の地図作りに没頭しました。2巡目の地図に向かうには自分自身をアップデートしないといけないと思いますが、方法が判らなくて、今から受験ですが、大学院を抜けて、現代美術を学んで、研究と製作をしっかりやろうと思っています。  今40歳ですが、新しい自分に変ろうという事です。 年齢を気にしないでインプットしていかないとまずいと思います。 

この数年行ってはいるんですが、海外に行きたいと思っています。  海外の物も書いては見たいと言いう思いもあります。  お薦めの一点は「謎の独立国家ソマリランド」と言う高野秀行さんの本です。 実在します。 無数の武装勢力や海賊が跋扈する「崩壊国家」ソマリア。その中に、独自に武装解除し十数年も平和に暮らしている独立国があるという。