2012年9月4日火曜日

池内計司(タオル会社社長)       ・ 四国今治から世界へ 2


池内計司(タオル会社社長63歳)           四国今治から世界へ  
どのようにして会社倒産の危機を乗り越えて、起死回生を果たしたのかお聞きします
独自のブランドを立ち上げたのは1999年の春 しまなみ海道ができた時にIKT(池内タオル)にする
IKTは今治だけで売るためのものなので売れることは無いので、今治で玄人さんに見せるための商品なので、どうせやるんなら作り手の理想形のものをつくろうと始めた これがIKT  
お客さんに向かっては最大限の安全 会社に対しては最小限の環境負荷 これをひたすら追い続けてきたタオル
安全に対してはデータを持って示そうとした  
2000年からはエコテックスと言うスイスのテキスタルな安全性基準の第三次機関がある

エコテックスで調べたデータを発表するという形でやっています  最も信頼度が高い
タオルにのっているもの全ての材料を調べる  
資金的に裕福だったので道楽みたいに資金を投入した  
洗濯を何回もしても素材はへたらない  東京で1999年 ロスアンジェルスで2000年 
各々3回展示会を実施 2002年の1月のロスアンジェルスで展示会をやるよりも、ニューヨークで展示会をした方が良いよと提案を貰う  
展示会を3月に行い賞を頂く 日本の企業として初めて受賞した

2003年1月末 小泉首相の施政方針演説で池内タオルが小さな会社だけど頑張っているという事を紹介する
マスコミで紹介されて9月に発売する予定であることを発表する  
生産準備を進めるが、8月にメインの取引先だった会社が自己破産をしてしまった
(70%取り扱う)
問屋が倒れて 手形ビジネスなので 数億円を無くすことになる  民事再生法を選ぶ  
再スタートを切る 
止める事 追加融資を仰ぐ との道も有ったがこの道を選ぶ   
お客さんがメール等で支援の声を掛けてくれたので迷うことなく決められた

民事再生法の場合には法律で余り再生することができない場合が多い 
 IKTのお陰で再起出来るようになった 周りの会社からも支援を頂いた(28社)
環境に優しい  廃水の問題等含めオーガニック率が92%  
お客さんが選んでいった事と思う  お客さんとのコミュニケーションは相当密に行っている
「風で織るタオル」 風力発電でおこなう  
2002年 1月 日本自然エネルギー㈱がグリーンエネルギー 売電しますという記事が出て交渉を開始して始めた
能代風力発電所は東北電力に売っている  8円/kw  12円/KWないと能代発電所としてはビジネスは成り立たない  4円分を池内が負担している 
   
廃水 瀬戸内海は新しい廃水設備を作らせないという厳しい状況にある  
良いタオルを作るために新しい染色工場を作らざるを得ず 1988年ごろから、吉井さん 吉井タオルの社長が電話を掛けてきて計画があるが金は私が出すから、池内君 君は身体を提供してくれという事でプロジェクトがスタートした  
排水設備は中々いいアイデアが無く 苦労したが 結果としては真水が流れるような染色工場が出来上がった 
基本的には時間を掛けてバクテリアに食ってもらうしかない(酸素の供給等々含めて)  
オリンピックの公式プールの5階建ての排水設備なので金はかかった
1992年に竣工  スリッパで入れる工場になっている(本来は長靴)  
世界で一番最初にオーガニックコットンを商品化するのが、1988年ごろ デンマークのノボテックスという会社が出した   ノルガード社長

日本ではエコマークがスタートするような時期 1996年に日本に来てノルガード氏が講演をして当時の日本では出来るはずが無いと言ってたが、有る人がそこで、情報提供して今治に対応で来るような染色工場があると言ったので ノルガード氏は電話を掛けてきて見せてほしいと言ってきた 7人が同意しないと見せられないと断ったが、押しかけてきて入れてしまう  データが凄い  
ISO14001取ったらと言われて取ることにする(タオル業界で初めて)  
ノルガード社長はこの設備の優秀さに驚く こんな素晴らしいものを作っていながら池内さんが環境に対してあまりにも無知なのを厳しく指摘する
彼とは馬が合い 染色工場に対して理解を示し ISO14001取るんだったら ローインパクトダイのノウハウを教えてあげると言ってくれた

それをバクボーンに1号モデルを出す  
池内のオーガニックと言うのは最初から色つきオーガニックコットンなんです
質を高めてきた  作り手の理想形を求めたかったので 有名になるまで助走期間が長かった
バスタオル 1枚 4000円~6000円  タオルはシンプルで無くてはいけない
(テクニックを使ってごってりしたものを作ったがアメリカ人からは嫌われた)  
オーガニックコットンはインドから入れている  
タンザニアからも入れるような動きを開始した (タンザニアの年収 1万円程度)
フェアートレードでリターンがあるかどうか 気にしたが大丈夫だった  
30万円程度の人もいるようになった

バスタオル 一枚作るのに20坪の綿畑が必要 2年に一回の収穫  広大な土地を要求するもの
日本人位真面目でいいものを作る国民はいない と思っている    
日本、フランスの展示会は発注する気も無いし発注されるとも思っていないので 実際どの程度成功しているのかどうか判らない
アメリカでは出展したその日に何が良くて何が悪いか判りやすい 
結論が早くていい よければ直ぐ発注してくる