小野武彦(俳優) ・石原裕次郎さんに憧れて
小野さんは1942年東京都生まれ。 俳優座養成所(15期生)を卒業後文学座に入団し、舞台を中心に活動、1960年代後半から映像の世界でも活動を始め、数々の映画やドラマに出演、特に倉本聰さんの作品に数多く出演しています。 その後1997年に出演した「踊る大走査線」が大人気となり欠かせない存在となります。 名脇役として活動する中で2023年映画「シェアの法則」で初主演、話題になりました。
83歳になりました。 「大都会」は33歳でパート1でレギュラーで入りました。 倉本聰先生がメインライターで地味なもので刑事ものと言うよりは、組織の人間の末端を書いたようなものでした。 刑事ものを31本やりました。 それから刑事ものが50年途切れませんでした。 最近はおじいさん役が多いです。
12歳のころに狛江市に住んでましたが、近くに東欧一の真っ白なかまぼこ型の日活の撮影所が出来ました。 見にいっているうちに裕次郎さんに憧れてしまいました。 学業の合間にエキストラとして撮影所に通う日々を送った。 映画も見るようになり、しっかり演技をする人たちを調べてみると新劇の人たちでした。 俳優座養成所へ行きたいと思って受けることにしました。(3年間 15期) 養成所の後は映画、舞台、ミュージカルなどいろいろな方面に行く人たちがいました。 その後文学座に行きました。 4月に入って稽古をして5月には抜擢されて出れました。 文学座は大所帯だったんですが、分裂して特に男優が少なかったので出れたのはラッキーでした。 文学座には4年間いました。 映像の方もやってみたいという思いがありました。 映像の世界でも俳優座の先輩の方がいて有難かったです。
2023年映画「シェアの法則」で初主演となりました。 地味ですが,観た方は感動してくださいます。 10月で2年になります。 奥さんがシェアハウスをやっている夫の役です。 妻が倒れたので替わりに面倒を見ることになる役です。 「冬へのパッサカリア」北海道を舞台にした3つの物語からなる、美しくて静かな余韻の残るオムニバス作品。 その中の2番目の「記憶とリゾート」に出ました。 幼いころに河童を観たという事で場所を訪ねるという話です。(実話) 北海道は河童伝説の多いところです。
普通に平凡に生きて来た人間が、たんたんに生きているみたいな、これと言った事件も起こったりはしないけれど普通に生活している、でも生きているっていいなと思ってもらえるようなものをやってみたい。(それでもドラマはある。) 皆さんにも共通するようなものを表現できるような映画をやりたいと思います。