近藤博子(有機野菜の八百屋店主) ・「八百屋さん発“地域”の輪」
56歳 東京大田区の住宅街で小さな八百屋店を営んでいます。
お店には有機野菜、果物、自然食の品々が所狭しと並び、こうした野菜、果物,調味料、レトルト食品などを全国の生産者から直接取り寄せたり、野菜などを配達したり、近藤さんは店を一人で切り盛りしています。
店のスペースを利用して様々な活動をしています。
店を地域の人たちに開放して役立つ場所にしたいと考えたからなんだそうです。
どんな活動に取り組んでいるのか伺います。
月は休み、火曜日から日曜日営業。
「だんだん」 店の名前 有難うという意味
50歳ちょっとて前から始まる。
以前は歯科衛生士を務めていて、ほぼ30年近くやっていました。
健康は全てがつながっているという事、健康、食、歯をつなげたいと思った。
保健所のお手伝いをしていたり、自然食の店の手伝いをしたりして、たまたま週末だけの野菜の配達ができないか相談されたが、断っていたが、やれるかなあと思って始めました。
それが八百屋開店のきっかけになりました。
居酒屋だった所を借りて、細長いスペースでやっています。
八百屋を開いたのが2008年、翌年に娘が学校の勉強に躓き、先生を頼んだのがきっかけとなり、学習支援の方への取り組みとなり、新聞にも載って、ボランティアさんとのつながりができて、子供だけでなく、大人の学び直しもあってもいいのではないかという事で、英会話、絵画、などいろいろな講座が始まりました。
講座には子供から高齢者まで様々です。
読み聞かせでは幼稚園の子等がきます。
「ワンコイン寺子屋」 1時間500円から1000円程度でやっています。
自分の実家は農家で、肉牛を育てる農家で100頭位飼っていた時もありました。
3人兄弟で弟が二人います。
田植え、稲刈りなども近所同士でやって支えあってやっていました。
高校生の時に、東京で歯科衛生士を探していると言う事で、仕事を見に行きおもしろそうだと思い、結局この道に進むことになりました。(23歳で国家試験をうける)
島根で先ず働いて、東京に戻って25歳で結婚して、東京のある企業の診療室に勤めて25年ぐらいお世話になりました。
3人子供がいますが、子育てには周りから助けられ、大変苦労しながらやってきました。
子供食堂、小学校の校長先生からお母さんが精神的なトラブルがあり、1年生の子がいて、晩ご飯、朝ご飯がバナナ一本と言う話を聞いて(2010年)、地域で出来ることがあるのではないかという事でそれがスタートでした。
私が先ずカレーをつくって、友人たちも後から助けてくれるというスタイルでやり始めました。
子供同士誘いあって、最初18人きました。(子供300円、大人500円 払えなければ臨機応変に)
隔週第一、第三水曜日でスタート、今は毎週木曜日にしました。
ボランティアの人も来てくれて一緒に来てくれて、やっています。(10人前後で男性の方もいます)
今は材料、お金などの寄付もあり、今年の3月から子供は100円にしました。
今は子供は20人ぐらい、大人は10人ぐらい来ています。(赤字になるとか、考えないでやっています)
絵本の読み聞かせをしてくれる人も来てくれて、毎回ではないが読み聞かせをしたりもしています。
子供食堂は地域のよりどころの役割を果たしているのではないかと思います。
大人でも、子供でも、お互いが学びあう場にもなっています。
食事の負荷が大変な独り暮らしの老人も来ます。
今は一緒に住んでいてもお爺さんお婆さんも習いごとなどいろいろ忙しいので、お爺さんお婆さんを頼ることができないことが見えてきた。
子供食堂の中では、お年寄りと、若いサラリーマン、たくさんの大人と接することができる。
通ってきた道、これから行く道を考えると、お互いのことを思いやると言うことは大事だと思います。
地域で頑張っている人はたくさんいるが、どうしても縦割りになってしまうという傾向があるので、横のつながりで支えてゆく事は物凄く大事だと思うので、横のつながりを作る為の動きをしようという事で、児童養護施設で関わっている方などの現場の話を聞いて、子供達の現状を理解をする大人を増やそうと言う事で、「子供笑顔ミーティング」が始まりました。
点を線にして、面にしてゆこうとしています。
自分のことが精一杯で人のことを考えることがなかなかできない時代になってしまって、ジレンマがあるかもしれないが、決して人間はそんなに冷たくはなっていない。
人と人は寄り添っていないと生きてはいけないと思うので、きっかけになればいいと思います。
人のことを思える社会作りが大事だと思います。